北嶺大行満行 叡南浩元大阿闍梨 墨蹟




❖ひっくり返して見てみることも必要。


人間は、同じ場所から同じものを見ていても、立ち位置が違ったり、見方が違うと、同じものがまったく別のものに見えるものなんだ。


例えば、目の前にテーブルがあって、四人でそのテーブルを囲んでいるとするよね。そのとき、自分が見ている光景と、隣にいる人に見えている光景と、テーブルを挟んで自分の正面に座っている人が見ている光景は、みんなそれぞれ違うんだ。


テーブルを自分の座っている位置から見ると、左側に『湯呑み』が置いてあって、右側に『急須』が置いてあるように見えるかもしれないけど、正面に座っている人から見たら、『湯呑み』が右にあって、『急須』が左に見える。


左隣の人から見たら、『湯呑み』が手前にあって、『急須』は奥にあるように見えるかもしれないね。


自分は、『湯呑みが左で、急須が右』と思って見ているけれど、人によって見えるものは全然違うんだよ。


それは、テーブルの上の湯呑みや急須に限らず、同じ場所で同じものを見ていても、見方によって、見え方がまったく違うんだ。それが世の中なんだということを、知っておく必要があると思うよ。


夫婦でも、親子でも、見え方は違うし、お年寄りと若い人でも見え方は違う。会社の上司と部下もそうだよ。みんな、それぞれが違うものを見ているのだから、自分の見方だけでなくて、人と対話して、人の視点も参考にしていくと、自分の生き方にプラスになるんじゃないかな。


それから、物事は、『これがいい』『これが悪い』とすぐに決めつけないほうがいいよ。物事は、見方次第で、よくもなるし、悪くもなるからね。自分のとらえ方をひっ繰り返して見てみれば、別のとらえ方もできるんだ。いろいろな視点から物事を考えると、なにかの参考になるかもしれないよ。



ー 尊敬している人だったら、どうするか考えてみるのもいいね ー 酒井雄哉



 

根本中堂 新年特別護摩祈願


1月1日~3日迄の3日間、総本堂 根本中堂において「新年特別護摩祈願」を執り行います。

随時お申し込み頂いたお願い事を御本尊薬師如来の御宝前にて祈願致します。

法要にご随喜ご参拝して頂き、護摩祈祷ののち御祈祷札(木札)と御守りを授与しお持ち帰り頂きます。

詳しくは、比叡山延暦寺公式サイトで