ただでさえ早口の歌を
さらに早いテンポで歌っている。
本家よりも早い。
我ながら
よくやったと思う。
だってね
この歌を覚えるのに何度も舌を噛んで
口の端から流血しながら練習したんだもの。
それをいつの間にか
お酒を飲んでも
噛まずに歌えるようになったなんて…
自分で自分を褒めてやりたい。
さて今日の一曲は
Serge Gainsbourgの曲から
”Le poinconneur des lilas(地下鉄の切符切り)”
ピアニストは木須康一さん
パーカスはYuichiroさんです。
よろしかったらお聞きください♪
息子のちょたの学校は遠い。
片道2時間ほど電車に揺られ
さらに最寄り駅からバスで20分。
その終点が学校。
最寄り駅からバスに乗った時
一番後ろの座席に座ったちょた。
景色を眺めながら
あっという間の20分。
学校前に到着。
いつものように
運転手さんのアナウンスのもと
学生達が降りてゆく。
だけど昨日は
何だか様子が違った。
運転手さんが
ひとりひとりの顔を見ながら
何か尋ねている。
ちょたは耳を澄ませた。
運転手さん:
ノヤマさん?…のやまさん?
ん?
”ノヤマさん”て誰?
どうやら運転手さんは
”ノヤマさん”という人物を探している様子。
もしかして落とし物かな?
前の日にバス停で忘れて行ったとか?
いやいや
それなら警察に届けるだろ
乗客に聞いたりしないよな…
ちょたは降りる順番を待ちながら
もう一度、運転手さんの声に耳を傾けた。
運転手さん:
ノヤマさん?…のやまさん?
ええ…野山さん?
ノヤマさん、見つからないんだ…
俺もノヤマさんじゃないしなぁ。
そうこうしているうちに
最後尾のちょたの順番になった。
運転手さんは
ちょたの顔を覗き込んで会釈すると
運転手さん;
ありがとうございましたぁ~
と、言った。
へ?
今、何て言った?
”アリガトウゴザイマシタ”
だって??
まさかマスクをしたまま
あのマイクで喋ると
”ありがとうございました”が
”ノヤマさん”になるの??
衝撃の事実を目の当たりにしたちょたは
マスクの下で笑いを堪えながら
静かにバスを降りて学校へ歩き出した。
この話を聞いた私も
何度も試してみたけど
”ありがとうございました”は
やっぱり”ありがとうございました”でしかなく
どう頑張っても
”ノヤマさん”にはならなかった。
ああ、私も乗ってみたいわ
”ノヤマさん”ってアナウンスのバスに。
まいどおおきに食堂の
今日はリハへ。
TOPOSの尚子ママとお届けする
クリスマスライブの。
ほっこりとした
温かいライブになりますように
心を込めて歌わせて頂こう。
ちなみにライブとしては
この25日が歌い納め。
よろしかったら25日のクリスマスライブ
ぜひぜひお出掛けくださいね♪
YU-ME