争いはいつだって
悲しみを生む…
Le temp des cerises
邦題は「さくらんぼの実る頃」
この歌は甘い恋の歌のように聞こえるけれど
その裏にはフランスの悲しい歴史が潜んでいる。
1871年
パリで労働者たちによる革命が起きて
パリ・コミューンが立ち上がった。
激しい市街戦が繰り広げられる中に
ひとりの看護師、ルイーズが現れた。
さくらんぼの入った籠を抱えて。
何か役に立つことはないかと
恐れることなく負傷者の手当てをしていた。
だけどルイーズは争いに巻き込まれ
若くして命を落とした。
間奏明けの詞は
作詞をしたジャン=バティスト・クレマンが
ルイーズの死を悼んで書き足したものだそうだ。
J'aimerai toujours le temps des cerises
C'est de ce temps-là que je garde au coeur
Une plaie ouverte
さくらんぼの季節を 私はずっと愛するだろう
私は心に持ち続けるだろう
この開いたままの傷を
沢山の市民が犠牲になった
”血の一週間(La semeine sanglante)”
悲惨な歴史と美しいメロディが
哀しみをより際立たせる。
ジブリ映画「紅の豚」の挿入歌でお馴染みの
Le temps des cerises(さくらんぼの実る頃)
季節柄、歌ってみたくなったので
遠い国へ思いを馳せて歌ってみました。
よろしかったらお聞きください。
お墓参りへ行った。
小学1年生の時に
私はこの写真と出会った。
物凄いショックを受けた。
図書館に置いてある
原爆の写真集の中にあったのだけど
何も解説がないのに
この写真が何を意味しているのか
子供の私にもすぐに理解出来た。
ほんの数十年前に
こんなことがあったなんて…と
驚きと恐怖と悲しみが入り混じった
何とも言えない気持ちになった。
それがジャーナリストを目指した
きっかけだった。
だけど娘が生まれて
仕事を続けることが難しくなってしまって…
そして今に至る。
7歳のあの日から
ずっと燻っている想いがある。
その燻り続けるものを
世の中へ発信してゆくために
私には歌が必要なのかも知れない。
歴史の中に佇む
”想い”を大切にしたい。
その時代を懸命に生きた誰かの
熱い想いを受け継いで
そしてそれを
次の世代へ繋いでゆきたい。
素敵な歌も然り。
音楽という素晴らしい文化を
繋いでゆくためにも
こんなウイルスには
負ける訳にはいかない。
だからこそYouTubeでも何でも
出来ることを続けたいと思う。
YU-ME