(本) ヴェネツィア | 軽井沢で美穂の時つむぎ

(本) ヴェネツィア

ヨシフ ブロツキー, Joseph Brodsky, 金関 寿夫
ヴェネツィア―水の迷宮の夢
内容(「BOOK」データベースより)
本書は、アメリカ亡命後の72年から17年の間、ほとんど毎年のようにヴェネツィアを訪れた詩人の、ヴェネツィア滞在の印象記。彫琢された、美しい文章 の、散文詩のような51の断章からなる。ヴェネツィアの水と光をモチーフに、多くの隠喩やアフォリズムを織り込んだフーガのような作品。ノーベル賞受賞作 家の小説、本邦初紹介。

内容(「MARC」データベースより)
ブロツキーが、彫琢された文章の美しさでヴェネツィア滞在の印象を綴る。ヴェネツィアの水と光をモチーフに、多くの隠喩やアフォリズムを織り込んだ遁走曲のような作品。小説としても充分楽しめる一冊。

10年以上、積読されていたのですが、このたびやっと読み終わりました。
しかも、たった140ページ程度なのに、1週間近くもかかって・・・^_^;
実は10年前にも一度ページをくくったのですが、閉じてしまった・・
今回、イタリア語を独学し始めて、あ・・今なら、あれが読めるかもって思い出して手に取ったのですが、なかなか、読み進まなかったですねぇ・・・
この作品は、ノーベル賞受賞作家の作品なのですが、どうも波長がシンクロしない・・・
17年間、毎年のようにヴェネツィアに通った作者が、どんなにヴェネツィアに惚れているか・・どこにそんなに魅了されたか・・それはわかるのですがね・・・
それに、ヴェネツィアについて学ぶところも沢山ありましたよ。
もし冬にヴェネツィアに行くなら、長靴を持っていったほうがいい・・とか(水位が上がって水浸しになるらしい)
最近良く、ヴェネツィア水没の話をニュースでみますが、1990年代にすでに始まっていたのですね・・

作者の彼はもともとロシアの人で、詩人や劇作家をしていたのだけど『有益な仕事につこうとしない徒食者』として逮捕され・・へ?ロシアにはそういうことがあるんだ・・・(@_@)
強制労働5年を支持者によって1年半にされるも、1972年に国外へ追われてアメリカに逃亡、創作活動を続けながら大学で教えたりしつつ1987年にノーベル文学賞を受賞されたそうです。
文中にもありましたが、心臓がお悪くて、1996年ニューヨークの自宅にて、心臓病でお亡くなりになっています。

読んでて感じたのが、実は私にも結構な愛国心があるのだ・・ってこと。
文中に2ヶ所、日本を揶揄する気になる箇所が出て来て、途端に嫌な気分になってしまったのですね・・・
そんなことが1週間近くかかっちゃったって理由でしょうか・・・
二度目だし、途中で投げないを信条にしているのでなんとか読み終えました^_^;

ヴェネツィアは3番目に行きたいイタリアの場所となりました。
(一番はフィレンツェ、これは不動!二番はローマ@ヴァチカン含む)