(コラム) ズッキーニ | 軽井沢で美穂の時つむぎ

(コラム) ズッキーニ

初めてこのお野菜を食べたのはいつだったかな。。
まだ20代の頃に連れて行ってもらったフランス料理店。。
花ズッキーニの花の部分に海老のすり身が詰めてあって二色のおソースで綺麗に飾り付けられていたっけ。
まだ生育前のズッキーニが柔らかくて、なのに、とろけるでもなくちゃんと自己主張していて。。
この食感は何?って感じだった。
ズッキーニ自身には味も香りもなさそうな気がしたが。
その後に中華料理のお店のメニューに同じようなスタイルをしたズッキーニを見つけて、注文したのは言うまでもない。
想像通りこのズッキーニ君。。今度はしっかりと中国人になってた。

もっともポピュラーな使い道はフランス家庭料理のラ・タ・トゥーユ。
夏野菜のトマト味煮込みとでもいいましょうか。
温かくも冷たくもいただけるこのお料理。。ここでもズッキーニは一番トマトの美味しい味を含みながらもなお、我こそはズッキーニでございっ!とどっかに自己主張しているのです。

フランスの田舎街ではきっときゅうりよりも安いはずのこのお野菜。紀伊国屋や三浦屋辺りで見ると2本で500円くらいするのですよ。しかも、ちびっちゃいのが・・・
一本298円とか値段をつけられていると「恥ずかしいよね。。」って声、かけてあげたくなっちゃう。

最近では私の街のスーパーでも見かけますが、一番ふんだんに使えたのが10年くらい前。
自給自足している友達が試験的に栽培して、どうやって使っていいかわからない、との問い合わせを貰った時。
普通は20cm位が収穫サイズなのに、糸瓜のように大きくなったものにびっくり。
でも、日持ちもするこのお野菜。。たくさんいただいて料理をしました。
糸瓜サイズのズッキーニも中の種子の部分をこそげ落として美味しくいただきました。

この夏、裏の畑の100円の露天売りにズッキーニが出ているのを見たときには驚いた。
だって、4本で100円なんですもの。
それでも、売れ残ってて、おじさんに「これ、スーパーで買ったら2本で4~500円するんですよ?」
って言うと、おじさんとっても驚いた顔をしててたっけ。。
で、それから売れ残るとピンポンが鳴って、おじさん、たくさんのズッキーニを手にどうぞ。。って
今年の夏もたくさんのズッキーニが堪能できたんでした。
料理方法は煮込み、炒め物、なんでもよく、カレーやシチューに入れてもいいです。
スライスしてベーコンと炒めたり、カレー味で味付したり。。楽しみ方は色々です。。
本当はうり科でかぼちゃの仲間らしいけど、使い方としては煮崩れない茄子、って思ったらいいかな?
炒めた時のしゃきしゃきとした食感は決して茄子に有らず、ですけども。

見慣れない外国のお野菜も使ってみると案外日本人の嗜好にあったりして。
私は大好きなお野菜の一つです。