義姉がクリスマスに欲しいもの | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

義姉が呆ける前

超意地悪で

眼をギラギラさせていた頃、

 

自分はイスラム教徒だから

クリスマスツリーなどもってのほか

って感じで

 

クリスマスっぽい飾りを

子供達が飾ろうとすると

ブーブー文句を言っていた。

 

 

私はこの家に引っ越してくる前

家の掃除をしていると

たまに丸いチョコレートが

たくさん入っている袋を発見した。

 

 

そのチョコレートは

一つ一つ色違いの銀紙で包んであって

食べてみると、リキュールが入っているボンボンだった凝視

 

 

誰かが忘れて行ったのかしら??

って誰だよ??

 

とか思いながら、いつの代物だか解らない

そのチョコを捨てた。

 

 

 

 

 

暫くして、またそれと同じチョコを発見した。

 

なんか、気持ち悪いので、また捨てた。

 

 

 

 

そして夫にそのチョコレートの事を言うと

 

「知ってる?彼女はボンボンが好きなんだよニヒヒ

 

と言った。

 

 

え??義姉のボンボンだったの??

お酒って、イスラムではハラム(禁止事項)でしょ??

 

彼女はタバコも吸うし

人の悪口しか口から出てこないし

糖尿病のくせにチョコレート+酒を好んで食べるって

どういう事だよ??

 

 

だのに、だのに

イタリアに来たのはお前なのに

クリスマスを盛大に祝う文化のイタリアにいるのに

 

私はイスラム教徒だから

クリスマスの飾りは見たくない

とかイスラムをかざすって

どういう事だよ、てやんでぇ〜銃

 

ゼィ、ハァ魂

 

 

 

本当にさぁ、都合の良い時だけ

イスラム教徒で

都合が悪い時は何教徒になっているのか

知りたいものだよ。いい加減にしてよ。

 

 

そしてそんな義姉に対して

あなた(夫)って本当に甘いよね。

 

 

バシッとイスラム教徒の定義を

教えてやりなさいよ。

 

 

じゃなければ私のことも

家に酒持ち込んでOKとか

豚食べてOKとか

甘くしたっていいんじゃね??

 

 

彼女は彼女の人生だ。

 

僕と君の人生は別物だ。

 

 

真顔真顔真顔真顔真顔真顔真顔真顔



私は、こんな議論は時間の無駄だと解っている。

 

だけど、義姉がボンボンが大好きだと知った時は

本当に呆れたよね。

 

 





 

そして今年、夫が義姉に

 

「クリスマスに何が欲しい?」

 

と聞いたら

 

 

ボンボンが食べたい

 

 

と言ったらしいチーン

 

 

 

そして夫は

ボンボンチョコを買ってやっていた。

 

 

仕方がない、私もそれを包装紙で包んで

25日の朝にあげることにした。

 

 

 

モロッコの亡き義母(夫の母親)も

亡くなる前にうちの息子を呼びつけて

 

「ねぇ、アイスクリームを買ってきて!

 安くて不味いのは要らないわよ。

 高くて一番美味しいのを買ってきてお願い

 

と言ってお金を渡していた。

 

 

彼女も糖尿病だったニヤニヤ

 

 

そんな義母は本当に可愛らしい人だった。

こんな愛されキャラの彼女から

お買い物を頼まれたら何でも買ってきてあげるけれど

 

 

私はイタリアの義姉には

コテンパンに嫌がらせされていたので

何か頼まれても、マジ勘弁!って感じだった。

 

 

今年はクリスマスという鬼門の時期も

義姉は精神的に荒れず

静かに乗り越えられそうなので

 

ご褒美として、ボンボンを与えようにっこり

 

 

 

かつて、もし誰かと同居しなければいけないのであれば

モロッコの義母とイタリアの義姉を入れ替えて

同居できたら、どれだけ素敵だろう乙女のトキメキと私は夢見ていた。

 

モロッコの義母と長いこと一緒に暮らしたら

きっと、もっと違う高貴なレベルの

人生哲学を学べただろうに。

 

そんな彼女は、もういない。

彼女の命日まであと1ヶ月。

久しぶりにお供物でもしようふんわりリボン