イタリアの小児科医 | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

イタリアの医療制度は

診察は基本ホームドクターに任されていて

実質診察費は無料だ。

 

 

これが底辺の診療とすると

ホームドクターから専門医のところに枝分かれしていく。


ホームドクターで見切れない専門分野は

専門医のところに送られる。

そこではチケット制で、各家庭の収入によって

チケットの支払い金額が変わってくる。



ただ、その後の手術は無料。

公共病院で治療を継続するのであれば

チケットのみ数千円の出費で継続出来る。






 

生後間もなく近所のホームドクター(小児科)を一人指定する。

大抵、優秀な人が多いけれど

性格が合わなかったり、ワクチンを強制してくる小児科も

たまにいるので、そんな時はすぐに他の人に変更してもらええる。

 

 

14歳まで小児科にお世話になり

その後は大人の医者に変更する。

 

 

 

私の子供達担当の小児科医は

地域の子供達300〜400人を一気に受け持っている

とても優秀で人気がある小児科医だった。

 

 

医者には朝8時から電話できる。

医者は家にいながら診察するまでもない必要に答えてくれる。

そして必要であれば診療所で処方箋を書いて

それを取りに行く形で薬がもらえた。

 

 

パンデミック前まではこれを全てマニュアルで

診療所に取りに行く形でやっていたので

診療所が開いている時間も限られているし

非常に厄介だったのだけれど

 

パンデミック後は

先生からメールやSMSメッセージで

処方箋を受け取れるようになったラブ


これは画期的だった。

 

私達マンマは、子供を小脇に抱えながら

処方箋を取りに行く暇はないのだ。

 

 

特に5日以上学校を休んだ後は

医師の証明書という、この子、治ったよの

一筆がないと学校に復帰できないという

呆れた規則があったのだが

 

これも先日撤廃された拍手拍手拍手拍手拍手

 

 

というわけで、小児科医とは

ほぼ処方箋と証明書を書くマシンのように働き

朝8時〜電話を取り、マンマ達の心配を全て聞いてやり

 

診療所では予約外に押しかけてくる

非常識なマンマ達に青筋を立てながら

毎日発狂しそうな顔をしていた。

 

 

私はその小児科医が大好きだった。

そして、いつもストレスで爆発しそうな彼を気の毒に思った。

 

彼はモロッコをこよなく愛していて

バカンス毎にモロッコに行っては

 

こちら在住のモロッコ人を通して

誰か調理してくれる女性を手配して

観光とお食事を楽しんでいた。

 

 

モロッコは、外で食べる食事で

美味しかったことはあまり無いので

彼が家庭料理を食べるために女性を雇うことは

最高の休暇の在り方だと思った。

 

 

何故なら、モロッコ料理は、家庭料理が一番美味しいからニコニコスター

 

 

もう耐えられない!と言い続けて

やっとのことで

この小児科医は年金生活に入った。

 

 

彼は診療所以外にも

土曜日は小児科総合病院の休日診療でまで働き

本当にこの仕事が好きで偉いな〜と

たまに土曜日に駆けつけた先にドクターを見つけると

涙ぐましく思った。

 

 

こうして年金生活に入って

このドクターからサヨナラされてしまった患者達は

他の小児科医に登録し直して新たなホームドクターを見つける。

 

 

私達はちょうどお引っ越しで

住む場所も変わる時だったので

小児科はもうあまり用はないので

家族全員夫のホームドクターに登録することにした。

 

 

 

 

年金生活に入ったドクターは今、リラックスして

今年もモロッコのどこかで楽しんで来たのだろうか?

 

 

真面目だからこそ

真摯に子供達に向き合って

沢山の子供達を健康へと導いてくれたドクターに幸あれ赤薔薇飛び出すハート