犠牲祭の対策 | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

犠牲祭、犠牲祭って、しつこいねニヤニヤ

 

私は生まれて初めて

犠牲祭をモロッコで体験した時

かなりショックを受けたので

経験としてここに記しておくのは

これから誰かの役に立つと思うから、書いておくね真顔

 

 

何にショックを受けたって

羊を屠る場面ではない。

 

グロいシーンに弱いリツコは

そもそも、そういうシーンは見ない。

目を逸らせば済む事なんて、簡単スルーさ。

 

血を掃除するくらいは出来る。

早く水をかけないと凝固するので

むしろ大急ぎで綺麗にしようと燃える炎

 

 

それより何より、私は初年度、犠牲祭後に

魚屋がこんなに閉まるなんて

知らなかったのだ。

3週間も閉まっていた。

 

 

鶏屋がこんなに長い間

休暇を取るなんて、知らなかったのだ。

1ヶ月も閉まっていたゲッソリ

 

それはそうだ。

みんな冷凍庫まで羊でいっぱいなので

鶏を買いに行く理由がない。

 

 

近所のパン屋も1ヶ月閉まり

便利で利用していた近所の食料品店も

実家に帰ってしまったようで1ヶ月閉まっていた。

 

 

不便極まりない生活に

無知なまま陥った私は

ホトホト困ってしまったのだ。

 




 

だから2年目の対策として

この私の嘆きを聞いたモロッコ人は

 

「イワシと鶏を買って、冷凍しておきなさい。

 そうすれば、いつでもそれを解凍して食べられるから。」

 

そうだな。

 

準備と対策を万端にしていれば

羊攻めで泣くこともないかもな指差し

 

 

私はイワシと鶏を冷凍し

万全の態勢で犠牲祭に臨んだ。

 

 

しかし2年目のその年は

夫が犠牲祭翌日にイタリアから到着した。

 

 

すると、親戚や友人達から

毎日どこかにお食事に招かれ

結局、冷凍したイワシなど食べる間もなく

今度はB氏が北モロッコ周遊の旅に連れて行ってくれたので

冷凍していた鶏も、手も付けずに終わった。

 

 

 

いつも疑問に思うのは

何故一家に一頭羊を屠るのか?

 

私は冷凍庫に入りきらない肉が

腐っているケースを何件も見た。

 

この肉のために大きな冷凍庫を買うなんて

電力とスペースの無駄遣いだろう。

 

 

 

昔はお金持ちが買って屠った羊を

近所の人に分け与えるのが習慣だった。

 

それが、見栄っ張りなみんなが

こぞって羊を一家に一頭買って

恍惚の満足感と共に首にナイフを入れる。

 

もう少しエコな祝い方は無いのか?

と、外国人の私は思ってしまうが

羊一頭で終わるのなら、まだ良い。

 

他の家では羊と牛一頭屠るのもザラなのだ。

 

 

 

どんだけ、肉好きなのんチュー??

 

牛こそ、大家族で分け与えて頂くのでしょうけれど

何だか毎年大袈裟になっていくこのお祭りには

本来の経典に書かれている羊の生贄のストーリーから

程遠いイベントになっているのでは??

 

と首を傾げるモロッコの状況を

リツコがお伝え致しました〜。

 

 

準備万端だったあの年の冷凍イワシと鶏は

仕方なく近所の人に引き取ってもらい

私達は旅先で無事、イワシの炭火焼きと

魚フライをたらふく食べてイタリアに帰国しました。