機械もまた、イタリア | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



秩序っていうのが

うまく保てないイタリアで、

それでも最近、

ようやくコンピュータ化っていうのが追いついてきて、

長い列を永遠に待つ!よりかは、

インターネットで事前に予約!みたいなのが出来るようになり、

少しはマシになったかなぁ...

というのが

最近のイタリアです。


たまには自分の健康診断を...と

フィレンツェの大学病院で血液検査をした時のこと、

インターネットで予約が出来る...というので、

予約をすると、

「予定時間の5分前に来てください!」と言う。


この辺りは、

郵便局やフィレンツェ市役所と

ほぼ同じパターンで、

自分が受けたナンバーが表示されると

並ばずにして

ほぼ時間通りに受け付けられる...という、

イタリアのレベルからしたら

画期的な進化である。


そうして、

大学病院に着くと、

電光掲示板には、

呼ばれた番号と予約時間のズレすら表示され、

私の場合も

ほぼ時間通りに受け付けが済み、

なんとも感動のひと時を味わう。


日本だと当たり前の話でも、

イタリアだとそうでないのが普通で、

だから、

日本並みの対応は

感動する域に値する...ってわけである。


受け付けが済むと、

別の番号が渡された。


案内に従って、

別の待合室にたどり着くと、

また別の電光掲示板がある。


10人ほどの待ちだけど、

案外スムーズに進んでいく。


自分の分にはあと少しあるのだけど、

ブーと呼び出し音が鳴るたびに

電光掲示板を見てしまうのは、

エレベーターに乗って、階数表示を見つめてしまうのと

どこかよく似ている。


そうして、電光掲示板を見つめていると

おかしな事に気がついた。


103番が呼び出された次は、

105番で、

その次に104番が呼ばれてる。


一瞬、

自分の目を疑った。


って事は、次の呼び出しは、106番のはず...


ブーっと呼び出し音が鳴り、

ふと見上げる。


あら!?


電光掲示板に現るは、

107番。


夢かと思った。


なぜに?

なぜになの???


機械なのに、

順番通りにならないなんて、

ありなの???


頭の中は、クエスチョンだらけの私と違って、

それを平然と受け入れてるイタリア人たち。


もっと凄いのは、

そういう合間を拭って、

番号無視して間に入れてもらおうと狙ってるイタリア人すら

存在する。


こんな国で、

この掲示板。


コンピュータ化で

世の中は進んでいる気がしたのは、

私の「マボロシ」かもしれない。


機械まで、イタリア!!!なんて。


誰が想像したであろう。


この国には、

想像しがたい磁場が発生してるに違いない...


そんな事を

ふと思ったのであった。









⬇︎今日もありがとう!


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。