フィレンツェの、値段のつけ方 | 私のイタリア時間

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イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



「団体なのに逆に値段を高くするのよね〜」


ガイドをしている友人が

そう嘆いた。


フィレンツェには、

普通に考えると

あら? と思うような

値段の設定の仕方がある。


通常ならば、

購入するチケットやら何かが

人数が多くなれば割引きになったりするのが普通で、

それは、

3足千円の靴下みたいに

いくつか購入で、少し安くなる...みたいなのが通例で

だから、消費者は

買うつもりもなくても

安くなってるし、ま、いっか!

みたいな感じで

購入したりするわけだ。


大きなチェーン店みたいなお店であれば、

そういうのは、フィレンツェにも

割にある。


ところが、一方、

フィレンツェ人の

売れると高くする!

みたいなところもある。


お金に弱い...フィレンツェ人の性格が

そうさせるのかは、知らない。


先日の ピッティ ウォーモ で来ていた知人が

「こんなに手の込んだ素材でも、他のと同じ値段って言うんで、ビックリしたんだよ...」と

イタリアのある企業のことを褒め称えたので

「それって、でも、トスカーナではないですよね?」

と聞くと

「トスカーナではなくて、北の方なんだけどね。」

と言う。


やっぱり。


メルカートで働いていた時もまた、

同じであった。


他の店舗より

若干値段が高い!と思うものでも、

優秀なスタッフに恵まれた、おやびんは、

売れるのだから!と

日頃のスタッフの努力を垣間見ず

むやみやたらと

値段を上げたがったものだ。


だから、

似たようなもので、

値段が高くなっているやつは、

それが「売れ筋」である事を示すことも多い。


そういうのがあるからか、

ある有名ブランド店で、

売れ残りの商品をどうしよう...となった時、

あえて、値段を跳ねあげて、

「あぁ、売れないのにな、コレ...」と

スタッフが思ったとて、

そこは強気に値段を引き上げて

ますます売れない代物があった...

という逸話を聞いたことがある。


イタリアは自由価格であるがゆえ、

地方やお店によって

こうも値段のつけ方が変わるってのも

面白い。


お店でついている値段が違う...のには

こんな裏事情もあったりするわけで、

じゃあ、高いから売れないか?と言うと

これがまた

売れたりするのだから

もうこれは

フィレンツェマジックなのかもしれないと

不思議に思ったりするわけである。







⬇︎今日もありがとう!


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。