イタリアの、ある意味、便利な言葉 | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



人から何かに誘われたり、

こうした方がいいよ!のアドバイスを頂いた時、

そんな気分でなかったりすると、

極力、

言ってくれた人に遠慮して、

心にもない言葉を使って、

だがしかし、

わだかまりが残る...なんてことが

しばし、あります。


「Non mi Va〜!」


なんだかブツブツと、

話をしていたイタリア人カップルの女性の方が

そう、声を荒げました。


Non mi va(ノン ミ ヴァ)は、

日本語でいうと、

「そんな気分じゃないのよ」とか

「それを感じない」とか

直訳すると、意味が良くわかりませんが、


例えば、

「お茶しない?」って言われて、

行きたくないな...なんて思ったら、

ハッキリと「ノー」と告げ、

だいたいその後に、

「Non mi va 〜」と

「そんな気分じゃないのよ...」

なんて言ったり、


「これ食べた方がいいんじゃない?」

なんて諭され、

でも、嫌いなのさ...なんて思って食べたくない時、

「Non mi va」を使って、

そんな気が毛頭ないことを知らせたりします。


ふと耳に入ってきた言葉ですが、

あ、便利だなぁと思って、


イタリアでは、

誘われたり、

アドバイスを受けた時に

乗り気がしない場合、

「ノー」をはっきり告げ、

それは、

自分自身の本意から「ノー」なんだよ!を伝える

「Non mi va」を付け加える事によって、

紛らわしい会話を避け、

しっかりとその気ではないことを伝えられ、

かつ、

その言葉を受け取った相手すら

そんな嫌な気がしないという

ある意味、とっても便利な言葉だな...

なんて思ったのでした。


日本の「和」を象徴するような

直接的でない言い回しも

その文化に浸っているのなら

とっても美しいですが、

時に

相手を傷つけまいと

断りに要らぬ理由をくっつけて、

だがしかし、

微妙なわだかまりが残ってしまうような事が

なきにしもあらずで、

通りがかりのイタリア人カップルのやりとりに

ふと

そんな事を思ったのでした。






ちなみに、

「お茶しない?」は、

「Ti va di prendere un caffe?」で、

「Si Si!」と

二つ返事でオッケーしてしまう私であります。




⬇︎今日もありがとう!


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。