フラワー・アレンジメントの講師である友人が、アトリエを開いてから今年で40周年を迎える。
その友人がNYへ遊びにやってきたのは20年以上も前のこと。NYのフラワー・ショップを見たいとのことで、事前にいろいろとリサーチをした。NYでフラワー・アレンジメントの仕事をしている友人Yに相談し、花の問屋さんや有名ショップを事前に見てまわった。
本人の要望で、当時、五番街の高級デパート1階にあったフラワー・ショップから、彼女が滞在するホテルの部屋に生花を入れてもらった。NYではどんな花のアレンジをするのか知りたいという。なんでも勉強である。
日本からやって来た友人の滞在期間はたった3日だったが、それは週末にあたった。丁度、土曜日にNYの友人Yが大きなウェディングの仕事があり、そのお手伝いをさてもらえないか相談すると、彼女の雇い主に許可を頂き、日本から来る友人も参加出来ることになった。
五番街のプラザ・ホテルの近くにある、NYメトロポリタン・クラブでの結婚式のフラワー・アレンジメント。格調高い場所での仕事である。
メトロポリタン・クラブは、1891年に金融業者ジョン・ピアポント・モルガンが設立した、ニューヨークの富裕層やビジネスエリートが集う社交クラブ。5番街と60丁目の角に位置し、建物はマッキム・ミード&ホワイトによって設計され、ギルデッド・エイジ(金ぴか時代)のデザインの美しい例として知られている。ランチ、ディナー、デビュタントボール、ビジネス会議などのイベントを開催し、富裕層の交流の場である。(AIの回答を抜粋)
その日、私は日本から来た友人をメトロポリタン・クラブの入口まで送り届けた。彼女は緊張しながらも意気揚々と建物の中へ入って行った。
NYの友人を通じて日本の友人に貴重な経験の橋渡しが出来たこと、それが彼女にとって生涯の思い出になっていることが、何よりも嬉しい。取り計らってくれたNYの友人Yには今でも感謝している。
たった3日間の滞在で、タイミング良く素晴らしい経験に恵まれた友人。何か特別なものを持っているな、と思うのである。
「あ〜、あの時、私も中まで入れてもらえば良かったなあ」と思う私は、きっと他のことで何か持っているに違いないと信じたい。