映画 ”Love & Time Travel” (2016 製作:ニュージーランド)のシーンより。

 

主人公の男性が知り合って間もないガールフレンドとふたりで会っている時、彼女は携帯を置いたままその場から離れた。彼女の携帯が鳴る、思わず応答してしまった男性。電話の向こうの相手に「彼女はいま話せないんだ」と伝えると、相手は通話を切ってしまった。彼女が戻って来ても、その電話があったことを伝えないまま楽しい夜を過ごした。

 

翌日になって気が咎めたのか、昨夜、彼女に電話があったことを伝える主人公。「彼が直接電話をしてくるなんてよっぽどのことだわ」と、連絡があったことをすぐに伝えなかった主人公を非難する彼女。

 

「あなたは自分の行動がまわりに及ぼす影響を全然考えていない。人の行動は本人が自覚している以上に他に影響を及ぼすのよ」

 

彼女に電話をかけてきた人は心の病を抱えており、友人である彼女と連絡が取れなかったことで混乱し、正常な精神状態を失っていた。

 

その後、いろいろな事が起こり、最終的には、それぞれが平和的に落ち着き、どこかホッとする物語。

 

故意にではなく、頼まれた伝言を忘れてしまうことはある。そのことで物事が悪い方向へ行ってしまった場合にはいたたまれない気持ちになる。それが、意図的にやったことであればどうやって責任を取ったら良いのか。

 

良いことも、悪いことも、少なからず、自分の言動はまわりに影響を及ぼす。

 

主人公に起こるタイムトラベルが少しばかり分かりにくい映画だったけれども、あちこちにメッセージが散りばめられている。

 

“All words lead to the heart”「すべての言葉はこころにつながる」もそのひとつ。

 

ニュージーランドの美しい海が印象的な映画だった。