故郷の友人から荷物が届く日、相変わらずの暑さである。

宅急便のお届け時間が指定出来るのは、本当に便利なシステムで有り難いことだと思う。

 

夕方4時から6時の間に指定したとの友人からの連絡で、その時間帯に部屋に戻り待っていた。西日が強い夕刻には冷房と扇風機をつけて暑さ対策をするが、これだけ何日も真夏日が続くとげんなりである。

 

数週間前にガスの点検があった。その日も、点検に来て下さった方に申し訳ないくらいに暑かった。

 

夏の間、冷凍庫にはアルミパック入りの飲み物を凍らせている。外出時にバッグに入れて持ち歩く為にいつも3〜4個は冷凍してあるのだけれども、アパートの部屋の点検などに来て下さる方々に「もし宜しければ」とお渡しする。

 

その日も、冷凍庫で凍った飲み物をあらかじめ冷蔵庫に移して少し解凍しておいたものを「暑いので」とお渡しすると、「助かります!」と喜んで頂いた。

 

昨日の宅急便の方にもお渡しすると「こんな笑顔を久しく見たことがない」と思うほどの素敵な笑顔が返ってきた。

 

嬉しい、こんな嬉しいことはない。

 

受け取った箱を抱えて部屋へ戻り、ふと鏡に写った自分。長めの髪の毛を上にまとめあげていたのだが、あちらこちらから乱れ毛が飛び出てみっともない有り様である。

 

「ああ、恥ずかしい」と思う私は何故か喜びの表情である。彼の笑顔が移ったようである。

 

友人が送ってくれた箱の中にはりんごや海産物、2キロのお米まで入っている。早速ラインで送ったお礼のメッセージもいつもよりご機嫌になったのか、送り主の彼女もまた喜んでくれる。彼女の夫の晩酌のおつまみが一品増えるかもしれない。

 

小さな喜びが、人から人へ伝わっていくのは嬉しい。

 

こんな猛暑の中、素晴らしい笑顔をありがとう、今朝もまだ思い浮かぶ。