*(アプレンティスとは、見習い、弟子のこと)
世界中で最もヤバい大統領と呼ばれたドナルド・トランプ。その発言や行動は規格外で、耳を疑うエピソードであふれている。だが、怪物は生まれた時から怪物だったわけではなかった。成功を夢見る初々しい20代のトランプが、伝説の弁護士に導かれて驚愕の変身を遂げ、トップへと成り上がるまでの道のりを暴く衝撃の問題作が誕生した。
20代のドナルド・トランプは危機に瀕していた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーンと出会う。大統領を含む大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶ冷酷な男だ。そんなコーンが“ナイーブなお坊ちゃん”だったトランプを気に入り、〈勝つための3つのルール〉を伝授し洗練された人物へと仕立てあげる。やがてトランプは数々の大事業を成功させ、コーンさえ思いもよらない怪物へと変貌していく……。
(上記、公式サイトより)
父親の下で働いていた時のドナルド・トランプは、父が所有するアパートの住人から家賃を集金する仕事をしていた。住人に泣きつかれ、紙幣を投げつけられ、怒鳴られ「こんなことをしていたのか」と意外な姿だった。
会員制クラブで、弁護士ロイ・コーンと出会う。この弁護士のインパクトがあまりにも大きすぎて、トランプ氏の存在が薄くなった。嘘を並べ立て、どんな汚い手段を使ってでも訴訟に勝つコーン弁護士。
トランプ氏は、そのコーン氏から3つのことを学ぶ。
1. 攻撃、攻撃、攻撃 2. 非を認めず全否定 3. どれだけ劣勢であっても勝利を主張し続ける
近年のトランプ大統領の言動を見れば、その教えが引き継がれたのだろうということが想像に難くない。
どんどん勢いをつけていくトランプ氏と衰えて行くコーン氏のパワーバランスの逆転を見事に描いていると思う。
ウッディ・アレン監督の映画『セレブリティ』(Celebrity)は1998年のコメディ映画。その中に不動産王ドナルド・トランプとして本人が出演している。一見、派手で輝かしいオーラをまとったセレブリティのトランプ氏が、その30年後にアメリカ大統領になるとは誰も想像しなかったのではないだろうか。
人生、何が起こるかわからない!