故郷に住むいとこ夫婦は毎年12月になると年末ジャンボを買う。
今年の春に夫婦で東京へ来た時は、人形町にある銭洗い弁天で有名な小網神社へ行き紙幣を洗って帰った。本当は小網神社の後に高額宝くじが当たることで有名な数寄屋橋まで行きたかったらしいのだけれども、新幹線の時間に間に合わなくなるために諦めたとのこと。
ちょうど、お礼をしたいことがあったので「よし、宝くじを買って送ろう」と思い立ち午前8時半過ぎの地下鉄に乗って銀座へ向かった。
銀座駅には9時15分頃に到着、駅から徒歩5分で宝くじ購入者の間では有名な売り場がある。私はその場所をいとこから聞いて知っていた。「奥の細道」と看板がたっている、その中でも人気の1番窓口に並んだ。すると係の男性がチョコレートを配っており、私もひとつ頂いた。すでに”小吉”の運を授かったようなものである。
バラ10枚、連番10枚を買い、1万円札を出して4000円のおつりをもらった。なんだか、その4枚の紙幣に大勢の人の「どうか当たりますように!」という願いが込められているような気がした。三越の地下へ行き、そのおつりで宝くじと一緒に送るクッキーを買った。
クリスマスカードの中に宝くじを入れ、メッセージを書く。
「1等賞、2等賞、3等賞の場合は半額下さい!」と書くも「なんて、あさましい!」と破り捨て、「大晦日まで大きな夢をみて下さい!」に変更。
それでもなお「言わずとも、当たったら分けてくれるだろう」と、いとこに多少なりの期待するあたり、実に私らしいのである。
クッキー缶を入れる丁度よい箱が見つからず、大きな箱を切ったり貼ったり四苦八苦しながら梱包する。
気が変わらないうちに早く送ってしまおう!