11月に入るとカード専門店、書店、文具店、紙専門店の店頭にクリスマスカードが現れる。
私はクリスマスカードを選ぶのが大好きだった。だいたいは6~10枚入りの箱を買う。数え切れないほどたくさんある絵柄の中から2~3種類を選ぶ。あれもこれもほしくなるけれどもそこは我慢。
11月第4週の木曜日から始まる感謝祭の連休にクリスマスカードを書き始め、12月の第1週目の終わりに郵便局から日本へ発送する。余裕をもって送らないと間に合わない。
私は文字を書くのが下手だけれども、カードだけはゆっくり丁寧に手書きで短いメッセージを書く。カードにメッセージを書き、封筒に入れて封印のシールを貼る。この作業が終わると気持ちがすっきり、心が暖かくなるのが不思議。
カードの数が友達の数だと思っていた若い頃。届いたカードを部屋中に飾り、満足し、安心していたような気がする。
いつの間にかほとんど送らなくなったクリスマスカード。時代と共にメールやラインでメッセージを送るようになった。人数もずいぶんと少なくなった。
ふと目にした街のウィンドーに飾られたクリスマスカード、遠くに住む友の顔が浮かんだ。今年は久々にじっくり楽しんで選び、友にメッセージを送ろうと思う。