11月の第1週目、ふと入ったお店の中にクリスマスソングが流れていた。

 

今年の夏は長かった。暑さがやわらいでからそれほど日が経っていない、紅葉もまだ楽しめていない。この爽やかな青空に赤い服に白いひげのサンタクロース、ゆったりとした歌声のホワイト・クリスマス。今から心待ちにしている人もいるだろうと思う。

 

母が他界してから来年の1月で10年になる。母が息を引き取ってから1週間後に夫を亡くした故郷の友人と「ついこの間のことのようだね」と時の経つ早さに驚いたばかり。「このままじゃ、これからの10年はあっという間よ」と身震いをしたのである。

 

子供の頃はお正月が待ち遠しかった。ご馳走、お年玉、親類縁者が集まり、三が日は1年でいちばん楽しい祝日。

 

今は待つ間もなく1年の行事が駆け足で通り過ぎて行く。

 

「そんなに急がせないで」と思うが、これは世の動き。

 

自分の体内時計、脳内時計で季節を感じ、味わっていこうと思う。