カントリーミュージックとして1946年に書かれ、1948年に初リリース。1950年、パティ・ペイジ(Patti Page1927年~ 2013年)がカバーし、600万枚の売り上げを記録。

 

歌のストーリー:

 

”ある日、彼氏とテネシーワルツを踊っていたら偶然に昔の友人に会ったの。彼氏にその友人を紹介したら、その後ふたりは一緒に踊り、その友人は私から彼氏を奪ってしまったのよ。あの夜の出来事と美しいテネシーワルツを今も思い出すわ。あの夜、私は大切なものを失ってしまったの”

 

美しい声で友人に語るように唄うパティ・ペイジ。午後のお茶でも飲みながら話すように。せつない物語だけれども「ねえ、聞いて、こんなことがあったのよ」と。流れるような歌声が心地よく耳に入り、だんだんと心に広がってくる。「うん、うん、そんなことがあったのね」と小さく頷き、一緒に口ずさみたくなる歌である。

 

晩年のパティ・ペイジが唄う「テネシーワルツ」は、”人生の歌”を聞いているように沁み沁みと心に語りかける。

 

綾戸智絵さん、ライブでの弾き語り。ピアノの前奏が始まると、なぜだか涙が溢れ出た。心に触れるピアノの音。歌詞が言葉として耳から入ってくるのではなく、いきなり何かが魂に響いたように感じた。

 

英語で歌っているけれども、これがまったく理解できないフランス語でもイタリア語でも伝わってくるのは同じだと思う。一瞬にして心をつかまれる。

 

その歌声は人の心の奥にある感情を呼び起こすように響いてくる。

 

音楽の不思議なチカラは素晴らしい。