アフリカの飢餓と貧困を解消する目的で作られたキャンペーン・ソング。
当時エチオピアでは大飢饉が起こり、国民の1/3が亡くなったと伝えられた。(エチオピア大飢饉:1984年から1985年にかけて発生し、約100万人が餓死した)
ハリー・ベラフォンテ(発案者)、マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチー、スティーヴィー・ワンダー、レイ・チャールズ、ボブディラン、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナー、ブルース・スプリングスティーン、シンディ・ローパーなど、45名のアーティストが結集。参加アーティスト全員が無償で参加した。
アメリカだけで800万枚のシングルが売れ、全世界では2000万枚以上の売上を記録している。 シングル・アルバム・ビデオの合計で6300万ドルの収入となり、すべての印税はチャリティーとして寄付された。2024年の段階で、この曲が集めた寄付金は約1億6000万ドルにも及び、いまもその寄付は増え続けている。(Wikipediaより一部抜粋)
あの日、スタジオに集まったアーティストたちの前で、母国に住む人に代わって挨拶をしたエチオピア人の女性。あれから40年近く経ったインタビューで「アフリカはどんどん発展してきています。いつか、アフリカが困難な状況にいる人達に手を差し伸べられる時が来たらいいと思っています」と語った。
We are the worldの曲が世界に広まろうとしていた頃、私の英語の先生は70才代後半のイギリス人女性だった。ある日、旅行の話題になり「次はどこの国に行ってみたい?」との質問に「エチオピア」と答えた私。
「エチオピアは素晴らしい国だと思うけど、今は国内で大変なことが起きているのよ。観光へ行ける状況じゃないと思うわ」と言った。
何故、エチオピアと答えたのか覚えていない。おそらく、その前年に行ったエジプトの延長でアフリカ大陸を選んだのかも知れない。私はエチオピア大飢饉のことを知らなかった。
エチオピアの状況を知っていたら「観光に行きたい」などとは絶対に出てこない言葉。いかに、他国、世界の情勢に関心がなかったかということ。
あの時のことを思い出すと、自分の愚かさが恥ずかしくなると当時に、先生が英文法の間違いを指摘するだけでなく、私の知識のなさを指摘してくれたことに感謝している。
今度、どこかの国を訪れる機会があったら、その国の情勢、状況、文化、習慣などの情報を十分に得ること、それが私の敬意の示し方だと思っている。