2009年1月15日、NYで発生したUSエアウェイズ1549便不時着水事故。
ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ(現:アメリカン航空)1549便が、ニューヨーク市マンハッタン区付近のハドソン川に不時着水した航空事故。
離陸してから着水までわずか5分間での出来事であり、乗員・乗客全員が無事に生還したことから、当時ニューヨーク州知事であったデビッド・パターソンは、この件を34丁目の奇跡に因んで「ハドソン川の奇跡」(Miracle on the Hudson) と呼び称賛した。
USエアウェイズ1549便機長の言葉。
「これは奇跡などではなく、常に緊急事態に備えて訓練していた結果です。私は英雄などではありません。当然 のことをしただけす」
チェズレイ・サレンバーガー三世(Chesley Burnett "Sully" Sullenberger III、1951年生まれ)は、
空軍を経て、民間航空機パイロットとして長く勤務。
若き日からパイロットを志し、アメリカ空軍のF-4パイロットを経てUSエアウェイズに入社した。
飛行経験豊富な大ベテランである。
当時、何かのインタビューか雑誌の記事を読んで心に響いた言葉がある。
「これまでの訓練や経験はこの時の為にあったように思えます」
自分が学んできたこと、積み重ねてきたことが何らかのカタチで誰かの役に立つ時が来る。
そういうことはいつか誰にでもやってくるのかも知れない。
2009年10月1日、サレンバーガー機長は事故を起こしたUSエアウェイズ1549便と同じ路線で、操縦士として復帰。
そして、2010年3月3日、この日のフライトを最後にパイロットを引退した。