TOKYO MX「バラいろダンディ」にて、タレントのふかわりょう氏の言葉。

 

ある政治家の“不適切発言”に対するもの。

 

「これまでの発言から推察にはなりますけど、多くが何かを褒める時に間違った言葉をチョイスしてるんです」

 

「Aを讃えるために、Bを犠牲にするパターン。これは実は、たくさんの方がやりがちな手法ではあるんですけど、もちろんこの立場なので、度を超えてるところではあるんですけど」と続け、自分自身も同じようなミスをしてきたことを打ち明けた。

 

「油断すると、何か犠牲をつくったうえでAを褒めてしまう」

 

現在はどうかわからないけれど、アメリカのテレビコマーシャルで衝撃的だったことがある。他社の商品を手に取り思い切り悪口を叩いて床に落とす。そして、自社の商品を使えと宣伝する。そういうコマーシャルばかり見ていて不愉快になったことがある。

 

どうして自社商品の利点だけをあげて宣伝をしないのだろうか。

どうして他社商品の悪口をあれだけいう必要があるのだろうか。

 

でも、確かに自分でもそれに似たようなことをやったことがあると思うし、今だにやっているかもしれない。気をつけなければならないことだと思っている。

 

20代の頃に上司に言われた言葉がある。「器用貧乏になるな」

 

(器用でなんでもこなすことができるがゆえに、どれも中途半端になって大成しないこと。 一般的に、短所として使われることの多い言葉)

 

「何か一つ際立ったものを持て」という激励の意味だったのだと思う。

 

上司は続けた。

 

「Kさんみたいになったら駄目よ。何でもそこそこ出来るけど、卓越したものがない。

ああなっては駄目」

 

これを聞いて良い気持ちがするわけがない。どんよりした気持ちになった。Kさんはこの上司の部下であるが、私にとっては先輩である。

 

褒める時や激励する時、誰のことも傷つけてはならないと思う。