夫が1週間の出張で家を空けた初日、冷蔵庫を開けると中途半端なものがたくさん詰め込まれている。
タッパーに入った残り物、半分使った野菜など。これを食べきってしまうまで何も買わないと決める。
数日が過ぎて、小さなタッパーに入った4分の1カットのトマトが見つかる。
驚いた、いつの?すっかり存在を忘れていた。もちろん、腐っている様子。
少しずつ冷蔵庫の中に空間が出来る。
6日目、ついに、バターと味噌、醤油、などの調味料以外には卵と5センチほどのネギだけになった。2回分の卵雑炊を食べてすっかり空になった。
不思議なもので、ほぼ空っぽになった冷蔵庫にはもう何も入れたくない気持ちになる。
気分が爽快である。
ずっと前のことであるが、部屋の片付けが不得意な友人のアパートの冷蔵庫を開けて驚いた。もの凄く綺麗!食べ残しなど入っておらず、買いすぎて押し込めているものなど一切ない、すっきり整理された状態だった。彼女の冷蔵庫の中はいつもそうだ。部屋の乱雑さと冷蔵庫の中が極端に違うのである。
「私は食いしん坊だから作ったものは残さないのよ」というけれど。
私は冷蔵庫の中の整理がなかなか上手にできない。あっという間にいろいろな物を押し込んだ状態になる。私の場合、人に見えないところは雑である。
4分の1カットのトマト、どうしてそんな物を保存しているのだろう。
友人のように食べてしまえばいいのだ。
夫が出張から戻ってくる日に買い物をした。買ってきたものを冷蔵庫の中に入れ、これを食べ終えるまで何も買わないと決心したいところだが、残念ながらそうもいかないだろう。でも、可能な限り努力したい。
“空っぽの爽快感” なかなか良い、癖になりそうである。