年始のデパート、福袋や食料品を買い求める大勢の人の背中について歩く。
若いお母さんに後ろ向きに抱えられた生後数ヶ月の赤ちゃんと目が合う。笑いかけるとそれに答えて
笑ってくれる。手を振るとそれに答えて小さなふっくらした手を振ってくれる。
何度と繰り返す“天使の時間”。やがて人の波にのまれて赤ちゃんの顔は見えなくなる。
幸せをふりまく赤ちゃんの笑顔と仕草が私の中に長い時間のこる。他の人にもあったかいパワーを
撒き散らしていそうだなあ。小さな幸せである。
夕方の地下鉄は普段よりも混んでおらず、出入り口の近くに座った私。
真横にやってきたのはアメリカ人らしき若い男性と日本人女性。男性はスーツケースを持っている。「しばらく会えないね」と別れを惜しみ、写真を撮り合うふたり。彼らは上野駅で下車した。
成田行きのスカイライナーに乗るのだろうか。
貴重な空港までの約45分。そういう時間、愛しくて素敵だなあと思う。
日本とNYの時差は14時間。日本の方が早く新年を迎える。タイムズSQのカウントダウンが始まる
前からライブ映像を見る。舞台が作られ、イベントが行われている。
82歳のポール・アンカがマイウェイを熱唱、その姿に感動する。
カウントダウン終了直後、NY在住の友人からラインが入る。
同じ時間を過ごせたようで嬉しく、何故か感極まる。
心身共に健康で充実した時間を過ごすことができますように!