*「君に読む物語」(Notebook) アメリカ映画 実話ベース
2005年 主演:ライアン・ゴスリング、レイチェル・マクアダムス
舞台は1940年代のアメリカ南部。
別荘にやってきた17歳のアリー(レイチェル・マクアダムス)に一目惚れする青年ノア(ライアン・ゴスリング)。
資産家の令嬢と材木置き場で働く青年の恋愛。
アリーの両親は大反対し、ふたりを引き離す。その後、ノアは出兵する。ノアが不在の間にアリーは裕福で魅力的な男性と婚約をする。ノアが毎日のようにアリー宛てに書いた手紙は、本人に渡っていなかったのだ。
そのふたりが後に結婚するまでのストーリーを、アルツハイマーを患う妻に夫が読み聞かせる。
夫は健康でありながら、妻の入所している施設の別の部屋で暮らしている。
子どもたちは「ママは何も思い出さないわ。パパがここに住むなんて馬鹿げてる。お願い、家に帰ってきて」と説得するが、「ママは最愛の人だ。離れるつもりはない」と断る夫。
妻はたまに記憶が蘇る瞬間がある。夫が読むそのストーリーが自分のことだと気づく時があるのだ。
物語のノートにはこう書かれていた。
「愛の物語 アリー・カルフーン著 最愛のノアへ これを読んでくれたら、わたしはあなたの元へ」この物語はアリー自身が綴ったものだった。
ある日の夜、夫は妻の部屋を訪れる。記憶が一瞬戻った妻と愛を語り合い、ふたり並んでベッドに横になり目を閉じる。それが永遠の眠りとなる。
*「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」(Away from her)
2007年 カナダ映画 主演:ジュリー・クリスティ、ゴードン・ピンセント
大学教授であったグラントとその生徒であったフィオーナとの結婚生活は40年を超える。夫婦仲良く穏やかな日々を送っていたが、フィオーナにアルツハイマー型認知症の症状が現れる。日々、物忘れが激しくなり症状は悪化していった。
フィオーナは自ら老人介護施設への入所を決断する。施設の規則で入所後30日間、面会を許されない。ようやく訪れた面会の時、フィオーナはグラントを覚えていない様子で、同じく施設に入所している車椅子の男性オーブリーに対し親しげな振る舞いをする。それを見たグラントは動揺する。
グラントは施設内でフィオーナが親しくなったオーブリーの妻と会い、お互いに心情を吐露するうちにふたりの関係は親密になっていく。
その後、何度か施設を訪れるもフィオーナの様子は変わらず、とうとうグランドは妻から離れていく決心をする。
*「君に読む物語」が実話をベースにしたものであると知り驚いた。
こんなに優しく美しい、まるで作られたような物語が実話であるとは。
*「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」若い映画監督が短編小説を映画化したもの。
いくつもの残酷さが辛く、それがとても現実的に感じる。