NHK BS-1 街角ピアノ・スペシャル ”角野隼斗ニューヨークを行く”
28歳、ピアニスト。
3歳からピアノ講師である母・角野美智子さんの指導を受け始める。
東京大学工学部卒業、東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程修了。
今年の春からマンハッタンの真ん中に部屋を借りた角野隼人さん。この番組では、公園、ジャズ・
クラブ、アメリカ同時多発テロ事件のビル跡地でのストリート・パフォーマンスが紹介される。
ハドソン・リバー沿いの公園。
若い青年と交互にショパンを弾きあう。これが角野さん初めてのストリート・パフォーマンス。
ビリー・ジョエルの楽曲を弾きながら歌う男性はNYで活動するストリート・パフォーマー。
角野さんのピアノ演奏でLet it beを歌う。
ピアノを荷台に乗せてワシントン・スクエア・パークにやって来たひとりのミュージシャン。
角野さんはそのミュージシャンに声をかけ、ふたりでブギを連弾することになる。
ヴィレッジのジャズ・クラブではベース、トランペット、ドラムとのセッションに初挑戦。
アメリカ同時多発テロ事件のビル跡地では、声をかけてきたふたりの舞台俳優の歌に合わせて伴奏。
角野さんは、ニューヨークに住むことの理由を以下のように語っている。
(ご本人のブログより)
「僕は割と日本が好きです。そもそも日本で生まれ育ち、大学卒業までほぼ海外に出ていないので日本が好きも嫌いもありませんでした。徐々に海外に出ていくようになる度に、日本は良い国だなあとやっぱり思うんですね。日本が嫌いなので日本を出たわけではありません。東京ほど非の打ち所がない都市もなかなか無いんじゃないかと思います。
じゃあわざわざなんで海外に住むのかというと、日本が居心地良すぎるんですね。居心地が良すぎて、ありがたいことに仕事もたくさん頂けて、仕事をひっきりなしにこなすうちに、なんか自分がすごい人間なんじゃないかと思ってしまいます。しかし実際には勉強すべきことは山ほどあるし、世界の沢山のことを吸収して大きくならないと、表面上は満足でも、やがて燃え尽きてしまう。20代のうちに、多少無理をしてでも、世界の音楽の中心地に自分の身を置きたいと思うようになりました」
とても謙虚な方のように感じた。
また、他のインタビューでは「原動力は好奇心」
ニューヨークにはいろいろなものがあって刺激的だという。
「好奇心を持って、何か調べたり聞いたり見たりしたものと自分の活動とをつなげられるかなって、
いつも考えている感じです」
この番組内で、アメリカのピアニスト、エマニュエル・アックスさん(74)に会う為にマサチュセッツ州へ向う。そこで自分のピアノ演奏を聴いてもらうのだが、敢えて不得意な楽曲を選んで演奏した。
アックスさんからのアドバイスがほしかったのだが「とても良かったです。このままあなたのピアノを続けていけば良いと思います」
アックスさんはとても柔和な方である。
ニューヨークに住むことになった理由、敢えて不得意な曲を演奏する。
私は一度で角野隼斗さんのファンになった。