出会いを大切にされている方のブログを読ませて頂き、自分のことを振り返り、反省している。
その方はたまたま飛行機で隣り合わせになった年上の方との友情をとても大切に育んでおられる。
初めての出会いから15年になるという。
私も飛行機での旅は多いが、特に近年、ほとんど隣の人と話すことはない。
すぐに映画に集中するからである。お隣も同様、すぐにラップトップを起動させる方々が多い。
実に味気ないことなのかも知れない。
20年以上前、成田からNY行きの便に乗った。まだ機内での個人用モニターが設置される前のことで
ある。隣に座った大柄なアメリカ人らしき男性は、離陸してすぐに大いびきで眠り始めた。
食事の時だけ起きて、その後はまた眠る。寝ている間中、機内に響き渡るほどのいびきをかく。
当時は前方中央に大きなスクリーンがあり、フライトの間に何本かの映画が上映された。
現在のように、何十本もある映画の中から自分で選ぶという贅沢なものではなかった。
私も寝ようとするが、すぐ隣から聞こえてくるイビキでどうやっても眠れない。
起きていてもいびきが気になる。
まるで自宅のベッドで寝ているかのようないびきのかきかたである。
可能であれば席を交換してほしいくらいであったが、見渡すかぎり空席はなく、
結局、NYに到着するまで一睡も出来なかったのである。
疲れ果て、隣の男性に恨めしい気持ちをもったまま、酷い顔で飛行機から降りた。
(個人用モニターが初めて搭載されたのは、1991年、ANA国際線の「CLUB ANA」
その後、国際線のエコノミークラスにも2002年に導入:ネットより)
約10年前、緊急で帰国しなければならず、前の晩にほとんど眠らずに日本行きの飛行機に乗った。
席は真ん中4人席の列、左通路側である。
私は離陸と共に眠ったらしい。ふと気づくと隣の席の女性が、他のふたりの乗客の間をぬって反対側である右側通路からトイレへ行く様子が見えた。「あっ、私が寝入っていたからだな。あ〜、申し訳ない」と思いながら、また眠ってしまった。
私が熟睡していた為に、隣の女性に何度か不便な思いをさせてしまったと思われる。トイレへ行きたいというお隣の合図にも気づかずに熟睡していたなんて、本当に申し訳ないことをした。
もしかしたら、普段はしないイビキをかいていた可能性もないとは言えない。
あの時の大いびきの男性も何か事情があったかも知れない。
自分が同じようなことをやらかして、あの時の男性の事情を考えるのである。