ここ数日、寒いが晴天が続いている。

外の日差しは強く、眩しくて目をあけることが出来ない瞬間もあった。

 

横断歩道を渡る若い女性がロングのダウンコートを着て白い日傘をさしていた。

 

数週間前の晴れた日にも、自転車に乗った女性がダウンコートを着て

日傘をさしていた。

 

肌に関しての日本人女性の美意識はとても高いと思う。

 

マンハッタンの街中で、夏に日傘をさしたアジア系の女性を何度か見かけた。

一緒にいたアメリカ人女性が「あれは何だ?」と問うた。

日射病を防ぐためと肌を守るためだろうと説明すると、はあ?と怪訝そうな顔をする。

 

そもそも、NYには雨が降っても傘をささない人がけっこういる。

土砂降りの雨の中、スーパーマーケットのレジ袋を頭からかぶって

走り去る人を何度も見たことがある、女性も。

凄い!と思った。他人の目なんてまったく気にしていない。

傘が効力を持たないほどの強い雨ならば、レジ袋でも同じである。

すぐに壊れる5ドルの傘を買う理由はない。

「あれは何だ?」と問うた知人も雨の日に傘を使わないタイプである。

 

私もNYで日傘を使ったことがある。とても暑い日が続いた時だった。

その日傘は何年も前に友人から頂いた新品、折りたたみ傘である。

 

買い物で何軒かお店に入る度に日傘をたたみ、また広げて外を歩く。

この繰り返しが面倒になってすぐに日傘を使うことはなくなった。

 

横着な私には日傘は向かないようである。

 

今年の東京の夏は暑かった。6月から夏バテになりそうだった。

仕舞い込んでいた日傘を引っ張り出して再度使ってみた。

日陰がない場所では重宝したが、広げたりたたんだりを繰り返していたら、

傘の骨が折れてしまった。

 

振る舞いが雑な私には日傘は使いこなせない。

 

この夏、予想外の雨に降られてコンビニに駆け込んだことがある。

透明の安い傘を買おうとしたのだが、思ったよりもしっかりした傘で

値段も想像したより高かった。自宅まで10分弱、帰れば傘は売るほどある。

身につけているものは散歩着。

 

私は傘を買わずに濡れる方を選んだ。

幸いにも、レジ袋をかぶるほどの強い雨ではなかった。