暮れからすばらしい天気に恵まれたというのに、大きな事件もなく久しぶりに静かな正月を迎えられるはずだった。友人からも誠に楽しげなメールが数多く来ていた。
社会は円高の影響が大きな問題となって輸出業からきわめて厳しく冷たい風が降りそそぎ100年に一度という不況が始まったというニュースが世界中に瞬く間に広まった。
2年半前私たちの主な活動の一つである清掃活動に一度だけ参加したことのある一人の少年(少女)が家出をし相当の日数自宅に帰っていないという。どこにいるのか父親は必死になって関係機関を訪ね歩き、自分で作成した少年の写真を配りどうか探してくださいと訴え続けていた。ある機関から私の話を聞いて電話がかかってきたのは正月の買い物などで忙しい真っ最中の12月26日だった。話を聞くために自宅に訪問し、少年のいろいろ話を聞いた。写真を預かって、その写真を会員として一生懸命少年の立ち直りを手伝ってくれているスタッフに写真を渡し、今後の対策を相談し協力を依頼した。今週から本格的に千葉市内を廻り各店舗に協力をお願いするつもりだ。早く見つかってくれればと祈るばかりだ。
もう一つは、12月27日に何十年も住んでいた借家を少年のちょっとした不注意(失火)で一瞬のうちに全焼してしまったことだ。放火でなかったことがせめてもの救いかもしれない。今まで何回も父親ともめると「灯油をまいて」家を燃やすぞを騒いでいたからだ。事件後精神科の病院に行き診断を受けるが何ら問題ないとして返された少年は現在両親と一緒にアパートに住んでいるが、つい先日大変なことを起こしたにもかかわらず深夜に出かけていて何ら反省していない。遊ぶ金は父親を脅して持っていく始末だった。
どこに相談していいのかを含め真剣に立ち向かわなければ大変なことになってしまう。現在の状況はどこも手を出せない形になっていて両親も心身ともに疲れ切っている。こんな状況を何も対応ができない今の社会はいったい何なのか。 私にも限界がある。でも何かしなければという気持ちがどうにか限界という言葉を遮っている。