いつもの飲み友ご近所さんはお医者さん&看護婦さん夫婦。

奥さんはメキシコ系でとーっても陽気。よく喋る。ミルナといると疲れがふっとぶぐらい楽しい時間がすごせる。

彼女は本当に明るくて、喜怒哀楽をそのまま出す人で、周りを明るくさせる力がある。

 

あんまり飲む機会がないけれどたまにご飯を食べたりするのがコスモロジストのローラ。彼女は社会主義だったころのアルバニア出身。旦那さんは元エコノミストのイギリス人。

 

このメキシコ系看護婦のミルナとローラ、馬が合わない。

なんでもかんでもロジカルに考えるローラと、気分の乗るままに生きるミルナ。

ある日考えの違いでケンカしたようで目の前に家があるのに絶縁したそうだ。

ローラの話にはクセがある。アクも強い。人を馬鹿呼ばわりするようなこともある。が、彼女の思考回路は私たちとは全然違うのと、彼女の話し方は意図していなくてもなんだか上から目線だったり、人をののしるように聞こえてしまう。

でも私はそれは彼女の「アク」としてしょうがないと思うし、それがローラなんだと思う。

 

ミルナの家族とローラの家族でご飯を食べに行った時、ローラがウエイトレスに向かって頼んだものが出てこなかったそう。時間がたって手ぶらで現れたウエイトレスに「なぜXXXをもってこないのか?なぜ?」と聞いたのが事の発端らしい。

なぜ、なぜ、と、頼んだものを持ってこないのにテーブルに現れたウエイトレスになぜなぜ攻撃をしかけたのだ。結局ウエイトレスは半泣き状態で頼まれたものをもってきたらしい。

 

食事にいった翌日、ミルナが私に愚痴を吐いた。

ミルナのご主人はハーバード卒のお医者様。彼女にもプライドがあり、

ワタシの旦那はDuke大学病院の医者。こんな恥ずかしいところを患者に見られたり、だれかに見られて偏見を持たれたら困る!との話だった。

 

私からしたらそんなことで・・・と思うんだけれどミルナは本気だった。

日本人の私だって、おしゃべりばかりしてちっともテーブルに来ないウエイターやウエイトレスがムカつくことは何度でもある。

ケチャップを頼んだのに忘れられ、日本のように すみませーーーーーん! と手を上げることができないので料理が冷めるまでじーーーーーーっとテーブルで待った時もあった。

私が切れて席を立って誰かを呼ぼうとすると旦那が止めに入る。恥ずかしいから、するな。だと。

だから、ローラの気持ちがわからないわけでもない。

だからと言ってそれをそのまま口に出してしまったローラ。その感情を出してしまい、恥ずかしい思いをしたミルナとその家族。

そちらの気持ちもわからなくはない。

 

ローラは宇宙を愛している。だから遊びに行くとコスモロジーの話になる。物理の話になる。

ミルナにはちんぷんかんぷんで興味のない世界。秀才ぶってるんじゃないわよ!とむかつくらしい。

私はローラの話が好き。彼女は私と違う世界感があり、感覚までもが違う。

この地球は大きい!と思う私に対し、地球は宇宙のちりみたいなものよ。と感じる彼女。

いいじゃないか、みんな違うから世の中は成り立つんだ。
そんなローラの世界をのぞきたい方。ローラが本を出しました。
コロナ禍の中、執筆したそうです。
最初は内容があまりに難しく、出版社からローラの人生とリンクさせて書けと言われたらしいです。
これによって専門性の高い本から幅広い人たちに読みやすい本になってしまったと彼女はちょっと嘆いていました。
そんなわけで学校の宿題もあるけれどローラの本も読もうかなーなんて思ってます。