とある昼過ぎ、いきなり携帯が鳴った。
なにかと思って出てみると、学校の副校長先生から。

カイルが休み時間に校庭の遊具から落ちて、尾てい骨が痛いと言っている。
1から10のレベルで、どのくらいの痛さか聞いたら、10(激痛)と言っている。
どうしたらいいか?

というものだった。

まず、スポーツをしないカイルは転ぶことも足を捻る事もほぼない。日常生活の痛みと言っても大したことない。これがスポーツでもしていれば色んな痛さを味わっていたはずだが、ない。
なので、遊具から落ちる痛さは人生初。
1から10の痛さは、もちろん10。でも、カイルの10は他の人の5かもしれない。

そんなこんなで学校には

あまり身体を動かす事もないので10の痛みかと思います。ま、学校においておいて、帰ってきて晴れていたりアザができたら病院に連れて行きます。


と返答。
すんなり学校もわかりましたと電話を切ったのに、15分後にまたかかってきた!



あのー、やっぱり相当痛がっています。
学校の方から病院に連れて行くか、お母さんが迎えに来て病院に連れて行かせるか、どちらがいいですか?


と。

アメリカは日本のように、学校の先生の車で病院に行くなんてありえない。
そうとなると救急車を呼ぶはず。が、この国は救急車が無料ではない。救急車は乗るだけで15万円ぐらいかかるのだ!!だから急いで学校へ。

学校に迎えに行くと、泣き疲れたカイルがナマケモノのようにゆっくりと歩いていた。

で、一応病院へ。
先週降った大雪のせいで転倒して腰を痛めた人たちが多かった。
で、レントゲンを撮って、もちろん異常なしで終了。

よくよく話を聴くと、バランスビーム(平均台)から落ちたそう。
ただ、日本みたいに1m近く高いんじゃなくて、校庭にある50cm程度の高さ。

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ここから落ちて、一体どうしたら尻餅を着くのか聞いたら、

頭を抑えるのに精一杯だった。


だと。
50cmの高さ、頭抑える?

ここで私は後悔したよ。
この男にスポーツをやらせるべきだった。
私の小さい頃はスポーツを習ってなくても小学校にかなりバイオレントな遊具がたくさんあった。

バイオレント ナンバーワンはもちろん回旋塔

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での握力だけ遠心力と戦う。
飛んで行く人もいれば、押したり引いたり素直に回らず異常な動きをして地面に叩きつけられる人も。


そして見た目可愛いフォルムだが実はヤバく、近所の公園にあったコレ。

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とにかく回すの大好きなヤツがかならずいて、内側にいるならまだしも、外側にいたらガッツリしがみついていないとこちらも飛ばされる。


そして太鼓橋
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これを立って渡るのが流行った。
しかも走りながらどれだけ早く渡れるか、そこでカッコイイ奴かそうでないかが決まった。
走りすぎて、踏み外して落ちる人多数。かつ、落ちる時にはもれなく棒と棒の間から落ちるので、顔や身体を棒に思い切り叩きつける事になる。


そんこんなで昭和生まれの私にとって、校庭遊具はまさにデンジャラス!!
痛さを味わってナンボだった。痛くても、それを痛くないよとクールなそぶりをみせるのがデキる奴の証しだった。だから回旋塔から飛んでいってすごく痛くて目は潤んでいるのに、大丈夫ー!と笑わなければいけない。

それに比べ、校庭遊具が安全第一で怪我ができないようになっている今、たかが50cmから落ちた時の受け身も知らないとは、、、。しかも動いているわけでもないたかが棒。

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このままでは
ゆとり教育&草食系男子になってしまう。

昨日は 痛みはどのくらい?
と聞かれればすかさず


人生で一番痛い



なーんて言ってたのに、今日はすっかり家を走り回り、一体昨日のアレはなんだったんだ。という感じ。


カイル、強くなるんだー!!