予算特別委員会のご報告も今日・明日で最後になりました。長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。


最後になりましたが、補充質疑のご報告です。ひうちが質問した内容は、主に次の2つ。 


●電気バスを使ったコミュニテイーバスの導入について


●二子玉川の駅近くの抜け道対策と今後の改善について


2回に分けて、順に書かせていただきますね。




●電気バスを使ったコミュニテイーバスの導入について


昨年の決算特別委員会で、「区役所界隈から梅丘、豪徳寺、経堂駅辺りを回るコミュニティーバスの開設について」質問をさせていただいたが、今回は電気バスを使ったコミュニテイーバスについて、取り上げる。


2020年までのCO2排出量の削減目標が議論されており、25%削減のためには、次世代の自動車・バスなどの普及が必要である。今、先端的な環境の技術開発がシステム化されてきており、電気バスもその1つ。



電気バスの現況


・丸の内や日本橋、お台場では、日本初の電気バス「丸の内シャトル」「メトロリンク日本橋」「東京ベイシャトル」がビジネス街や商業地を走っている。

これは地域の企業が協賛金を出し合って運行しており、無料。またこのバスはニュージーランド製。

・国産の電気バスは実験段階で、開発競争が本格化している。今年は電気バス元年になる、といわれている。



国産の電気バスについて


・実験段階である。

・環境省は、電気バスの普及を目的に、モデル事業として慶應大学と早稲田大学のシステム化プロジェクトに、2009年度委託費としてそれぞれ5億円・2億円を交付。

・経済産業省もモデル事業として北陸電力の開発プロジェクトを補助している。

・電気バスの本格実施に向けて、約10つの自治体で電気バスの実証実験が実施されている。


・埼玉県本庄市、神奈川県、奈良県、千葉県のユーカリが丘、富山市などでは、警察、バス会社と協力して既存のバス路線で実証実験を行っている。

・例えば奈良県では、バス会社と警察、電気バス提供者2社と技術面・コスト面で協力して、電気バスを使用した走行実験を実施。

・富山市も今年の214日から、北陸電力やバス会社と協力して実証実験を実施。

・電気バスの本格実施に近づいてきている。


ひうち質問1

電気バスは、25人用で比較した場合、デイーゼルバスに比べてCO2排出量が約7割削減、また排出ガス、NO2を出さず、振動や騒音も少ないことから、環境に良い乗り物である。

ここで、環境面から電気バスに対する区の見解を伺う。



答弁


・電気バスについては、主にデイーゼルエンジンを動力源としていた大型自動車を電気モーターに変えることで、環境にかかる負荷を低減されるものとして、導入拡大が期待されている。

・しかし現時点では搭載する電池の高額であり、蓄電池についても様々な形式のものが開発されており、実用段階に向けた開発が進んでいる。

・区としては、政府が掲げているCO2排出量25%削減のために、運輸部門でのさらなる削減が不可欠と考えている。電気バスはCO2 の削減に加え有害物質を排出しない、優れたメリットがあるので、引き続き開発の動向、他の自治体の事例等の情報収集に努めてまいる。



ひうち質問2


・電気バスは環境によい乗り物なので、世田谷区のような住宅地を走るコミュニテイーバスには特に向いている。また今、数多くの自治体でコミュニテイーバスを走らせており、今後、そう遠くない時期に、コミュニテイーバスへの電気バス導入の流れがやってくると思う。

・よってこのような時代の流れの中、各自治体が行っている実証実験の情報をいち早く取り入れ、新しい技術を取り入れる必要があると考える。

・今後、世田谷区でも、バス会社やバス提供者と協力して、電気バスを使ったコミュニテイーバスの導入が効果的だと思うがいかがか。区の見解を伺う。



答弁

・コミュニテイーバスへの電気バスの導入だが、例えばお話しの富山市では、国のモデル事業として補助を受けて試験走行しているが、電気バスの走行距離はフル充電で約68キロ、車両価格も高額となっている。


・区はコニュニテイーバス導入に際しては、運行に関わる経費の赤字補てんを行わず、バス事業者の自主運行を基本としている。今後電気バスが一般化されるためには、さらに一層の性能の向上・低価格化・電気供給設備の設置など、課題があり、今後各地で予定されている電気バスの走行試験や開発状況を注視していく。