「あいちグローバル人材育成事業」の新規事業として県内の英語の拠点となる公立高校12校が『あいちスーパーイングリッシュハブスクール』として指定され、愛知県では新たな英語の教育の取組みが平成25年度から5年計画で進められているところです。
昨日はそのハブスクールとして指定されている12校のうち2校を視察させていただきました。
午前中は、江南市郊外ののどかな環境にたたずむ『尾北高等学校』、午後からは、逢妻川・境川が近くに流れる豊かな自然環境に恵まれた『刈谷北高等学校』。
両校とも2年生と1年生の授業を参観させていただきました。
先生方は基本は英語で授業をされていて、頑張ってらっしゃるなという感じでしたが、共通して言えることは、先生の説明や生徒の発表など、非常にマニュアル的で、広がりがないこと。
例えばひとつの授業でバンジージャンプをしたことがある人と生徒に聞いたときに二人の手が挙がりました。
先生はどこで経験したか聞いた。
ひとりは『Hawaii』もうひとりは、『Japan』と答えた。
・・・ここまではいいとします。
しかしこの後が問題。
これでこの話題は終了
これでは、実際に外国人と話をしたときには、会話になりません。
ここで先生はもっとどんどん質問を続けて、会話の広げ方を教えてあげられなければいけない。(もちろん英語で。)
例えば、
『ハワイでバンジージャンプすると高そうだけど、いくらかかった?』
とか
『ハワイのどこでやったの?』
『何歳の時にやったの?』
『怖くなかった?』
『オシッコちびらなかった?』
『えっ?日本でバンジージャンプしたって言うけど、どこでやったの?』
『日本でパンジージャンプできるところがあるなんて知らなかった。』
『バンジージャンプを一番最初に始めた国はどこか知ってる?・・・』
『私も一度やったことがあるけど、もうゴメンだわ。』
・・・みたいな感じで、質問をつなげることによって、いくらでも会話を面白く展開できるのではないかと思います。
会話に必要なのは言葉(単語)のストックをたくさん持つことと、フレーズや話題の引き出しをたくさん合わせ持つこと。
そういったことをもっと意識して先生は生徒たちに会話の練習をさせることが大切なことなのではないかと私は感じました。
尾北高校のLL教室の授業も見させていただきましたが、パソコンは十数年落ちのWindows XP。
インターネットにも繋げることができない状態。
生徒たちは古いソフトで黙々と、というか小さな声でブツブツ…という感じで自習をしていましたが、楽しいはずのLanguage Laboの授業に活気がないというのは、非常に残念なことだなと感じました。
愛知県のハブスクールとして他高のモデルとなるような英語教育を行おうとしている高校に、未だにインターネットにも繋ぐことができない古いパソコン(Window XP)が授業で使われているというのは、問題なのではないかと思いました。
現場の先生方も県に予算をお願いしているそうですが、なかなか実現しないということなので、ぜひとも実現できるように私もお願いしてみたいです。
付け加えますと、コミュニケーションツールとしての英語力を阻むものに、『受験英語』いう大きな壁があること
大学受験の問題形式が少しずつ変わってきているものの、まだまだ道半ば。
英語の読み書きもできなければならないですが、受験のための英語を学習してもしゃべれるようにはならないということだけは明確なことです。