北は北海道、南は沖縄まで、全国の県議会議員が400人以上も集結して、同じ課題に耳を傾け、考えるというこの研究交流会は、私にとっては大変興味深いものでした。

















前半の東京大学名誉教授の神野直彦氏の講演のお話を以下に少しまとめてみます。

現在我が国では少子高齢化を憂いている感があるが、明治維新までは人口増加はほぼ横ばいで、4千万人を切っていたが、終戦時に一挙にの7200万人に増加し、2000年までに1億3千万人弱にまで増加した。
これは社会が工業化することによって経済成長し、人口が爆発的に増加した結果である。
人間が人間を手段として考える時に、人間は『人口』という言葉で呼ばれることになる。
大量生産の工業化のための人口の拡大が目標、目的となってしまう。
(私たちは『人口』というくるられた概念のひとつの歯車として生きていっていいのでしょうか?唯一無二のひとりの人間として生きたいですよね。)


昔は、貧しい人が東京に集中したが、今は裕福な人しか東京に移住できなくなっている。
そんな時代の移り変わりの中、日本はまだ依然として戦後すぐに作られた古いルールで動いている。そこが大きな問題

今後我が国は、ヨーロッパのように知識社会優先→脱工業化、逆都市化に転換し、明治時代の人口に戻る方向になるだろう。
その時代の流れで私たちは大きな意識改革と大胆な制度改革が必要になってくる。

階段を上るためには『エネルギー』が必要だが、階段を下りるためには『筋力』が必要。これからの我が国に必要なものは、階段を下るための確かな筋力。
そのためには子どもたちが伸びたいように伸ばしてあげれるような肥料をまくこと。
いつでもやり直せるような教育システムを構築すること。
(ヨーローッパ諸国のように無料の教育システムの導入を考えるべきだと私は個人的に思っています。)
そして、言うまでもなく、まずは生きて行く上で人間が健康でなくてはならないので、健康を維持するための環境を保護すること、そして、整えることなどは大切。



★★ 第2部での分科会では『住民との関係強化』というテーマについて、明治大学製時経済学部教授『牛山久仁彦氏』の話と、宮城県議と鹿児島県議よりそれぞれの議会の取組みについて話を聞かせていただきました。









鹿児島県議会では、『あたたのそばで県議会』という住民と議会が対面して意見交換をするという取組を平成23年から行ってきているということでした。
議会時事務局の職員も土日返上で開催されるということなので、相当大変なのではないかと思いましたが、素晴らしい取組だと思いました。
課題としては、まだまだ、女性や若年層の参加が少ないということなので、もっと幅広い年齢層に知ってもらい、参加してもらうことということでした。

女性と若者の参加が少ないという状態は、我が国の共通の課題なのではないかと思いました。
女性も、若者も、住民一人一人が、地域の問題だけに留まらず、県全体、あるいは国全体のことについてもう少し自分ごととして考え、意見を出す努力をしていかなければ、よりよい社会はなかなか実現できないのではないかと私も強く感じています。





















★★★
第2部終了後は、有志の懇親会に参加させていただきましたが、新潟県のベテラン女性県議や、静岡県のパワフルな女性副議長ともお話させていただき、とても有意義な交流会になりました。

今回の研究交流大会で勉強させていただいたことを、愛知県議会に持ち帰り、少しでもいい形で反映させていけるように頑張りたいと思います。