◉愛知県のフェイスブックの活用について

(これからの県政の広報・県民と愛知県(行政)との相互コミュニケーションのあり方を検証・提案・質問しました。)

 

◉愛知県図書館の果たす役割について

(これからの図書館のあり方、利用のされ方、市町村の図書館との連携について検証・提案・質問しました。)

 

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私が今回何故フェイスブックの活用についてや、愛知県図書館についてお伺いした理由。


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愛知県の行政サービスは県民にとって非常に敷居が高く県民の声を吸い上げにくい体制になっている!ということと、せっかっく県がいい取り組みをしていても、それが情報として広く県民に行き渡っていない!という問題が現状としてあります。


 私の今回の質問が、県の職員の方々に、行政サービスのあり方を見直し、ご検討いただく
きっかけとなり、県民にとって行政が少しでも身近なものになれば、という思いがあったからです。

 

質問のの内容の詳細は以下の通りです。

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まずは、  


愛知県のフェイスブックの活用について


 

 私は今回『Facebook』という9億人のユーザーを持つ、世界最大のソーシャルネットワーキングサービスを、愛知県の情報発信のツールとして本格的に導入することをご検討いただきたく

私の1項目の質問にいたしました。


 

 本県でも昨年度策定した『あいちICTアクションプラン2015』でフェイスブックを始めとしたソーシャルメデイアの活用を重点施策に位置づけ、いくつかの部局では試験的に取組んでおられるようですが、そういった個々の取組みではなく、県が総括的にページを管理総合窓口として取組むことを柱にして、事例の紹介、提言、質問をさせていただきたいと思っております。


 総合窓口からあらゆる課の情報に県民が簡単にアクセスし、相互にやりとりができるようになれば、敷居が高かった行政の窓口が格段に低くなり県職員の顔が見える行政、そしてより多様なサービスを提供できるようになることは間違いありません。


 

 それではまず、Facebookが世の中でどのように活用され、影響を及ぼしているのかに触れてみたいと思います。


 

 Facebookは、ビジネスや政治の世界でも幅広く活用され、大きな成果が報告されています。ビジネス界の有名どころでは、ソフトバンクの『孫正義氏』がうまく商品やサービスの宣伝、活動のお知らせなどをタイムリーに、日本国内のみならず、全世界に発信し、6万1千人余りのFacebook上でのファンを持っています。今までは雲の上の存在だった大会社の社長が、消費者ユーザーと同じ目線でモノを見ながらコミュニケーションを取る、といった今までにはない試みをFacebookを通して実現させたのです。


 アメリカのオバマ大統領も、政治資金集めのパーティーを行ったり、政治活動にFacebookを役立てていることはよく知られております。


 

 それではまず、そもそもFacebookとはどういったものなのでしょうか。ご存知の方も多いと思いますが、Facebookの歴史と日本に入ってきた経緯を説明させていただきたいと思います。


 Facebookはアメリカのハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ2004年に、ハーバード大学の学生が、交流を図るためのサービスとして、本人の実名登録制で開始しました。すると瞬く間に全米中の学生に開放され、学生には欠かせないツールとなりました。20069月までには一般開放され、すぐに世界中に広まり、英語版のみですが、有効なメールアドレスさえあれば、世界中の誰もが利用できるようになりました。


 こういった経緯でFacebookは、学生の間から広がり、誰もが使えるオープンで、画期的なシステムに成長したことが、世界の若者に支持された大きな理由だと言えるのではないでしょうか。


 日本語版
はその2年後の20085に正式に立ち上げられましたが、日本では当時mixiGreeといった既存のソーシャルメディアが圧倒的な支持率を握っていたので、Facebookはいまひとつパッとしませんでした。


 しかし、徐々に日本語版が浸透していくにつれ、日本でも登録者が増え、20102月にはアメリカ以外では初となる、海外法人が設立され、一気に火がつきました。20126月末には日本でも登録者数が1000万人を超えるといった前代未聞の社会現象が起こるまでに至ったのです。


 

 では、このフェイスブックは実際どのように活用されているのでしょうか?


 フェイスブックは、実名登録制誰もが気軽に無料で利用できる点がまず、多くの人に受入れられた理由だと思います。要するに『相互にやり取りができるコミュニケーションツール』として情報のやりとりを公開し、誰もが閲覧できるという点が、Facebookならではの機能だと言えると思います。


 実名登録で個人情報の漏洩(ろうえい)を心配する方は、現在では、個人情報を登録しなくても、閲覧できるようになっているので、ホームページを見るのと同じように閲覧ができるので、問題はないと思います。


 その他、画像や地図、ホームページアドレスなどを簡単に掲載できる便利な機能の他に、様々な機能を取り込んで、カスタマイズすることも可能なので、各個人や団体の用途によって、自由にページを作ることができます

 
例えばFacebookのページにtwitterYoutubeUstreamなどの動画や、独自に開発したアプリを埋め込めるので、より多様なサービスを提供することも可能です。


 このような特徴を活かして今、世界の自治体がFacebookを利用し、興味深い試みを始めています。そして日本でも佐賀県の武雄市という市では、ホームページをすべてFacebookに移行するという、自治体では全国初の取組みを実現させ、注目を浴びているところです。


 私はこの武雄市がFacebookをどんな経緯で、またどのように運営されているのか直接お話を伺うために、武雄市役所に行って参りました。


 福岡空港から田んぼが広がるのどかな景色や、のんびりとした町並みを楽しみながら、1時間半くらい車を走らせると、武雄市内に入っていきます。武雄市は人口5万人余りの小さな市ですが、大きなショッピングセンターや市の図書館、競輪場なども同じエリアにあり、コンパクトなサイズながらも、そういった施設には、平日だというのに、駐車場にはたくさんの車が停まっていて、活気ある街に映りました。


 武雄市役所では市長がとても革新的な方で、Facebookの本格的導入の際、元広報部の秘書・広報企画課のネーミングも工夫をこらし、『つながる部・フェイスブック・シティ課』、と言うように、非常に分かりやすくて楽しいものにしました。さらには、鳥獣被害などの対策を担う(にな)鳥獣課は、いのししの被害が多いということで『いのしし課』、と面白い名前をつけたり、少子化・過疎化対策のための、お見合い支援などを実施する課の名前は『お結び課』、高齢者福祉課は『がばいばあちゃん課』と名付けるなど、非常にインパクトがあって、親しみやすい課をいくつも誕生させたのです。武雄市長いわく、『分かりやすくて親しみの持てるネーミングは非常に大切!』ということでした。


 ちなみに愛知県も武雄市に負けずに面白い名前を付けるることができると思うのですが、こんなのはいかがでしょうか?


 高齢者福祉課を『きんさん、ぎんさん課』。鳥獣被害対策課をちょっとオシャレに『ジビエ課』なんていう感じではいかがでしょうか?


ぜひご一考いただければと思います。

 
さて、武雄市のソーシャルメディアの取組みは20109月にブログとツイッターを開設した際に、全職員にアカウントを取得させて、職務中のつぶやきを奨励する、というところから始まりました。職務中のネット利用を禁止する企業も多い中、しかも内容に制限もつけずにツイッターの利用を認めるということは、かなり大胆な試みだったと言えると思います。しかしその狙いは『何気ない情報も公開することで、行政を身近に感じてもらうこと』だったそうです。

 
武雄市の職員さんから少しお話を伺いましたが、市民からの投稿は、迅速な対応をするのにとても便利だということです。例えば、イベント時にバスが1時間以上も遅れたとき、市民からの書き込みがあり、それを読んだ職員が、すぐに臨時バスを手配したということや、市民が法面(のりめん)の崩れを発見し、写真とともにFacebookに投稿した時には、すぐに市が対応し、事なきを得たということなど、日常の行政の市民サービスはもちろん防災面でもたいへん役立っているということでした。

 
市民が市役所に問い合わせをするにしても、今までは誰と話をしているのかよく分からなかったが、Facebookだと実名でのやり取りができるので、担当者の名前が分かり、親近感がわいたという市民の声をいただいているようです。

 
Facebook課の職員さん自身の声は?というと、Facebookを導入したことにより、リアルタイムで情報を配信しているので、すぐに反応しないと批判を受ける、それによって公務員が鍛えられる現象が起きているので、職員全体の士気が高まった仕事が楽しくなった。などとポジティブな感想を持つ人が殆どだということです。

 
これはまさしく、Facebookは情報発信の方法を変えるツール!いうことだけに収まらず、

行政サービスのあり方を根本的に改革する(いしずえ)となるものと言っても過言ではないかもしれません。


 

 このようにして武雄市はFacebookの本格的導入を果たしたわけですが、驚いたことに従来のホームページの月間アクセス数は、5万件から一気に60倍の300万件に増加したということなので、その効果はスゴイ!としか言いようがありません。

 
さらに武雄市では、FB良品というインターネット通販のページも創設し、地元の零細農家や商店などの販売支援もしています。これは商工流通課が実務を行っているということですが、コミッションなどはもらわず、決済はクレジット会社に委託、配送はそれぞれのショップが行っているので、市は実質的にはページの提供、ショップの売場の窓口をしているだけなのです。しかし市が窓口に立つことによって消費者からの信用を得ることができるのと、市のページに訪れた人が、たまたま商品に出会い購入するといったことで、商品の売上げが何倍にも延び、販売者からも消費者からも喜ばれているのです。

 
それからもうひとつ、武雄市がFacebookを開設したことにより、観光業もその恩恵をあやかっているようで、たけお温泉隣の市の嬉野(うれしの)温泉まで観光客が増え、売上げが上がったと喜んでいるそうです。このように全国から注目されるような独自のFacebookの活用の仕方を考え実践したことにより、今まで名前すら知られていなかった武雄市のような小さな市においても、目に見えるほどの経済効果が現れる結果になったのです。

 
これに対して武雄市長は、「地域所得が上がれば税収が増える。それが全体的な底上げになっている、行政こそがFacebookを取り入れ、もっと有効に活用すべきだ」、と確信を持って述べられており、今後もFacebookの取組みをしっかり押し進めていくということです。

 

 
愛知県においても色々な角度から工夫を凝らせば、使いやすくて楽しい独自のページが構築できるはずなので、ぜひ頑張って素晴しいものを作っていただきたいと思います。

 

 
最後に付け加えさせていただきますが、Facebook導入において忘れてならないのは

パソコンの初心者を対象としたパソコン教室を、積極的に普及させることです。


 ちなみに武雄市はこのような無料パソコン教室のことを『ICT寺小屋』と名付け、できるだけ多くの人が受講できる工夫をし、開催しているということで、市民にもありがたがられ、定着してきているそうです。


 愛知県でもシルバー人材やボランティア

NPO団体などとも連携して、積極的な取組みを

どんどん行っていくことが必要だと思います。


インターネットやフェイスブックの使い方が分からない人たちのニーズにも、窓口が親切に対応するバックアップ体制も構築すべきだと、合わせてご提案いたします。


 そこでお伺いいたします。


▶本県においては、冒頭でも触れましたが、『あいちICTアクションプラン2015』でフェイスブックを始めとしたソーシャルメデイアの活用を重点施策に位置づけ、これを推進しておられますが、現在はどのようにフェイスブックを活用されているのか、また、今後はどのようなビジョンの元でどれくらいのスピード感を持ちどのように取組んでいかれるのか具体的にお聞かせください。