テーマ『都道府県第2期がん計画を、六位一体でよりよいものに~』
会場:東京都千代田区 ベルサール九段
この『がん政策サミット』は2009年より開催されてから今回で6回目。2009年春の第1回目では、患者アドボケート(政策提言者)37人、行政担当者10人弱のわずか50人でスタートしたのが、この3年間で患者アドボケートが70人以上に加えて、北海道から沖縄まで、全国の都道府県の殆どの県から県会議員や、医療関係者、NPOの理事やがん患者の会の代表者など約100人が参加、総勢170人を超える方々が一堂に集まるまでの会に成長し、立場を超えた人々が、ガン対策について活発な議論を交わす場になりました。
私にとっては初めての参加でしたが、非常に衝撃的だったのは、このガン政策サミットでは、『国や都道府県の立法分野で10本の法律や条例の成果を出すこと』などの具体的な目標を掲げ、実際に結果を出してきていること。
プロジェクト開始の2009年1月から、プロジェクト第1期終了の2011年12月末の3年間に、新たに11府県で『がん対策推進条例』が施行され、2011年9月末現在では、さらに6県で同条例制定の動きがあるということです。
そして、この3年間で、さらに国や都道府県の制度や予算において、患者アドボケートが提案した施策が増えてきたこと。国の例で言えば、がん患者への介護保険早期適用を示す通達の発出、都道府県の例で言えば、相談支援や情報提供に関する予算項目の増加などが挙げられています。
今回のサミットで私は、同じ愛知県の厚生労働省がん対策推進協議会の委員、NPO法人のがんピアサポートの理事の方と同じグループで、一緒にシミュレーションスタディーをしながら色々とお話を伺うことができ、非常にいい勉強をさせていただきました。
ここで勉強したことを持ち帰って、患者アドボケートの方々や医療関係者のご意見をいただきながら、愛知県がんアクションプランの改正点や新たに取り入れた方がいい条例の案などがあれば、積極的に提案、発言して行きたいと思いました。
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<ガン政策サミット後記>
今回のサミットにはこれまでのガン政策に尽力してきたリーダー的メンバーのひとりとでも言える参議院議員の梅村さとし氏も出席していらっしゃいましたが、このように国会議員や全国の県会議員、職員などがひとつの場所に集まって超党派で意見を述べ合い、同じ目的、目標に向かって条例を作成したり改正するあり方は、理想的な姿だと思いました。今回のガン政策だけでなく、その他のテーマでももっとこのような『六位一体(ろくみいったい)』の概念で条例制定や改正を行うことができれば、多くの人が望むよりよい社会を作っていくことができるのではないかと強く感じました。
注)
ここでの六位とは?
1. 患者関係者(当事者)
2 .議員
3. 行政
4. 医療提供者
5. 民間
6. メディア
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