インド日記。一週間ルール
11月30日
眠れたのか、眠れなかったのか・・・
でも、夜中に寒すぎて目がさめて、上着を着たのは覚えている
時間は7時、ちょっと外が明るい・・・
外が見たい!
明るい世界を見て、早く安心したい!
私には‘一週間ルール’みたいなものがある
たとえば、仕事を辞めたくなったとして、一週間辞めたい気持ちが続いたら辞める
欲しいものがあったとして、高いもので一週間欲しくてたまらなかったら買う
一週間気持ちが続くと本気なんだと割り切る
私の気持ちは移り気で感情的だけに、そのときの気分だけで行動しがちである
後悔しないように、選択を間違わないための自分ルールだ
この場合は
「一週間日本に帰りたい気持ちが変わらなかったら、帰る」
大金かけてここまできたんだから、なんとか気分を変えなくては!
私は、となりで寝ているミナちゃんを起こさないように静かに外に出た
ここの部屋は5階、見晴らしはよかった(?)
天気が悪い
ていうか、空がよどんでいる感じ
まだ朝の7時なのに、屋上で人が寝ている・・・
建物が‘雑’ってゆーのが合ってる
・・・今にも壊れそうなビル、地震がきたら絶対ヤバイって
寝てなんかいられないわー!
とにかく、散歩しよう
ロニさんが来るのが10時って言ってたから、その前に戻れば問題ないだろう
私はすばやく身支度を済ませて、外に出た
昨日と変わらない受付のにーちゃんにあいさつして、少し大きな通りに
・・・・・
これがインドの町ってやつなのかな?
ほんっとに雑な感じ
ゴミが散乱している
まだ早いせいか開いている店もまばら
しかもヒンドゥー語で何の店だか分かんないし!
まぁ、世界的に比べても日本がわかり易いほうなのかもしれない
おお‘歩き方’に載ってたサイクルリキシャだ!
あとでゼッタイ乗ろう!
![Yu-ko's blog GOING TO TRAVELS](https://stat.ameba.jp/user_images/20100617/23/yukogogo35/2f/ed/j/t02200330_0376056410596391309.jpg?caw=800)
野良牛だ!たしかにカワイイかもだ!
でも野良牛って・・・飼い主がいないから野良?この国では牛って神様なんじゃないの?
さてどこへ行こうか?
時間もないし、店も開いてないし、その辺をプらつくしかないか・・・
ん?どこへ・・・?
うあっ!!!!
最大に重大なことを忘れてた!
『やばっ、ここってどこっ?』
私の独り叫びアゲイン
ここはどこなんだ?
インドのデリーであることしか知らない!
私はおバカだ!日本に帰りたいとか考える前に、ここがどこだか分からない
最大におバカだ!
≪すみません、ここはどこですか?≫
‘私はおバカなので道に迷いました'って意味の英語
でも、分からない・・・英語が通じない
そんじゃ、英語が使えそうな店の店員にきいてみる
店員≪ここはニューデリー駅近くのメインバザールだよ≫
おお、英語しゃべれんじゃん!
『ダンニャワード!』
ヒンディー語でありがとうって意味。あとでなんか買ってあげよう・・・
ええっと、ニューデリー駅近くの・・・メインバザール・・・歩き方にも載っている!
歩き方的には、ここは旅行者には有名な地区みたいだ
旅行会社もたくさんあるし、旅行者向けのお土産やもレストランもたくさんあるみたいだ
でも、まだ8時・・・ぜんぜん開いてないし
店が開いたらまた来よう
私は、ぷらぷら駅まで歩いて、そのままホテルまで来た道を引き返した
一週間ルールのことなんて、忘れていた
私は単純だ。
インド日記。ホテル?
私たちの車は狭い小道を、牛や人やゴミをうまい具合に通り抜けながら進んでいく
エリコ「もうすぐ着くよ」
・・・・・・!
???これはホテルなのか???
よく分からない・・・てのが印象、てか全てがよく分からない!
ドライバーのおっちゃん≪ロニさんはもう家に帰ったよ、飛行機が遅れたからね、お金は明日ロニさんに払って。じゃ、私は帰るよ・・・≫
私たち≪ありがとうー≫
そして、受付らしきものに案内された
受付のにーちゃん≪はーい!ジャパニーズガール!おっと一人増えてる!≫
ミナちゃんがすばやく事情を説明する
受付のにーちゃん≪あいにく、部屋は満室なんだ・・・でも全ての部屋がダブルベットだから、君がよければ二人で使うといいよ!お金は明日ロニさんに払って・・・≫
ミナ「じゃ、私とシェアしよう」
『ごめんねー、なんかありがとう・・・』
受付のにーちゃんとはまた違うにーちゃんに案内される
案内された部屋は・・・
こんなかんじ・・・(あ、初画像!というか、今まで恐くてカメラが出せなかった・・・!)
ドアの上がただの鉄格子っぽくなってるだけで、蚊が入ってきそうって思った・・・
割とこぎれいなかんじで・・でもこれは絶対人によるわ、無理な人は絶対無理!
私の場合は・・・
こんなもんだろう、これがインドの宿
・・・てか、それが頭にインプットされたかんじ
これが良くも悪くもこれから先の宿の基準
ミナ「じゃ私はシャワー浴びるね・・・ここはホットシャワーが使えるし、トイレは紙が流せるから」
『はーい』
ホットシャワーが使えるし、紙が流せる・・・という言葉は気にはなったけど、聞こえないフリをしてみた・・・
だって、水シャワーもあれば、紙が流せないってことだから
ミナ「それと、予約していたホテル一応連絡しておいたほうがいいよ、行けなくなったって・・・もし来ないってなると警察とかに連絡されるかもだから」
『まじで!わかった!』
連絡しないと・・・はて、どうやって?今から外に行きたくない・・・はっきり言って恐いし!
私は日本から持ってきた、非常時にだけ使おうと決めてた、ケータイをホントに泣く泣く使った・・・
これは非常時、警察なんかに連絡されて、私は大丈夫でも日本にいる家族にでも連絡されたらえらい事になる!
≪えっと、だからキャンセル!そこに行けなくなったの!≫
ホテルのスタッフに英語でごちゃごちゃ言われたけど、無視
通話料が馬鹿にならないっつーの!
分かったんだか分からないんだか、とにかく相手のOKOK!という言葉を聞いて電話を切った
ものすごい疲れた・・・
ちょっと安心したのか、身体がダルくなってきていた
眠い・・・
時計を見ると、すでに夜中の1時半になっていた
・・・いつの間にか、インド第2日目が始まっていた
シャワーはめんどくさい
このまま寝てしまおう
そう思っていると、これからのこの旅の不安が頭をぐるぐる、ぐるぐる回ってきた
私はこのまま一ヵ月半もインドで生きていられるのだろうか・・・
そうだ今は夜で暗いから恐いんだ!
朝になれば明るくなる、明日になれば変わってくる!
それでもいやだったら、日本に帰ろう。
インド日記。大丈夫か・・・
11月29日
私は、エアポートで出会ったミナちゃんとエリコさん、そしてロニ・シゲタトラベルのドライバーのおっちゃんの車でデリー中心街、ロニさんのホテルへ向かっていた
飛行機で出会ったミナちゃんは一コ下の26歳、一番元気なエリコさんは二コ上の29歳だっだ
私たちは歳が近いせいか、すぐに打ち解けた
夜だってのに、けっこう車が走っていた・・・
というか、混んでいる・・・インドの首都だからか?東京だって、まー夜はだいぶマシにはなるけど、昼夜問わず道路はコミコミだ
・・・というか、うるさい・・・クラクションの音だ!ブーブー、ブーブー
しかもみんな運転が粗い、乱暴だ!
車同士がぶつかりそうになったり、割り込みしたり、ライトがこわれているからか窓から手を出して合図してたりとか・・・
道路に白のラインが引いてあるけど、そんなのおかまいなしってカンジ!なんかごちゃごちゃしてるって印象
バイクもいるし、ホロがついた緑と黄色の三輪車「リキシャ」もいるのに・・・!
私は、怒る・恐いっていうよりビックリしていた、たぶん空港でものすごい数のインド人に圧倒されて・・・そのショックがまだひいてる気がする
ここでこのドライバーのおっちゃんが事故ったら
・・・・・死ぬのか?やだなー、痛いの・・・
おっちゃん、がんばれ!まだ嫁入り前が3人もいるのー!
んなことを考えてると、車内に甘いなんともいえないエスニックな香りがしてきた・・・
ミナ「あ、このにおい!」
エリコ「おお、なつかしー!この匂いをかぐとインドに来たってカンジがするよねー!」
ミナ「するかも、うんうん」
『え、え、え?何、何???』
エリコ「これねー、ビーリーっていうインドのタバコなのよ」
『インドのタバコ・・・』
いつの間にかドライバーのおっちゃんが、ぷかぷかタバコらしきものを吹かしている
私はタバコは吸わない人なんだけど、この香りは好きだなー
日本に帰って、またインドに来ることがあったら、この香りを嗅ぐと懐かしいと思うようになるんだろうか・・・
ちょっと旅なれた自分を想像してみる・・・
エリコ「ゆーこちゃん、インドって初めてなんでしょ?けっこう落ち着いてるよね、旅慣れてるの?」
ミナ「そーだね・・・落ち着いてるよね」
『ふぇっ?!そんなふうにみえる?!いやいや、ヤバイでしょ・・・このカンジは、内心ドキドキですよ・・・!』
ほんっとにドキドキなんですけどっ・・・!
あんまりキレイとはいえない車の窓から見えるインドの町並みは・・・
はっきりってヤバイ・・・気がする・・・
・・・ような気がする
大丈夫かな・・・?
『そういえば、さっき空港の外にものすごい数のインド人いたけど、あれって何?みんなピックアップの人なのかな?』
ミナ「あー、中にはホントに迎えに来てる人がいると思うけど、大半のインド人は”ウソ”だよ」
『ウソ?!』
エリコ「そーそー!あーやって、ピックアップを装って、到着した観光客を連れてっちゃう客引きがいるのよ。ホントに迎えに来たひとの名前の紙を見て、真似して書いている人もいたりしてさー、わかんないと」
『客引き・・・まじで!こわっ!』
ミナ「ロニさんはよく分かっているから、ピックアップの紙はパソコンで印刷されたものだったでしょう?事前にメールでやり取りしてて、確実にピックアップしてくれるようにやってくれるから・・・ちょっと高いけど・・・」
エリコ「そーそー!ちょっと高いよね!でも、安心を買ったと思えばねー」
ミナ「あー、まあ信用あるからね、ホテルも比較的安心だし・・・」
ホテルも比較的安心・・・!
ホテルってものは安全じゃないのか?
エリコ「ゆーこちゃん、デリーのホテルは気をつけてね。デリーだけじゃないけど、ホテルのスタッフでもいきなり襲ってくることがあるから・・・、貴重品は絶対ホテルに置かないことと、部屋に一人でいて誰かたずねてきてもいきなりドアを開けちゃだめだよ!もし南京錠もってたら、かけておくといいよ!」
『ううう、うん・・・』
ミナ「それだけでも、安心じゃないけどね・・・必要最低限の注意は払わないとね・・・」
地球の歩き方を見てて、なんとなく[インドの危険]は頭に入っているつもりだったけど、こー直接言われちゃうと・・・
ミナ「それと、ゆーこちゃん・・・話しかけられるは大丈夫?」
『????』
エリコ「あー、客引きね・・・付きまとわれるからねー、あれダメな人はダメだよねー」
ミナ「とっかえひっかえね」
とっかえひっかえ・・・!何なんだ!何が!
『多分、大丈夫のような気がする・・・話すのはキライじゃないしねー』
・・・答えになってるか?
そんなことを話しているうちに、私たちの車は大きな道路から狭い小道に入っていった
・・・そこに牛がいた
こんな狭い道に、でっかい牛がいる
ミナ「あ、野良牛だ!わたし好きなんだ・・・かわいい!また写真いっぱい撮らなきゃ」
『のらうし・・・!』
牛は野良になるのか・・・!
そして、なんていうか・・・町中ゴミだらけだ・・・
夜で暗いせいもあるけど、街灯がまばらでしかも薄暗く、肌の色が暗めのインド人と野良牛が徘徊している
不気味だ・・・
大丈夫かな・・・?
このインドで一ヵ月半も・・・
生きていられるだろうか。