「してほしいことを人に頼む」ときって、どんな感じがしますか?
たぶん、素直になんの違和感もなくできる方は、人間関係の達人級の大人か、5歳以下のピュアな子供たちだけだと思います。
わたしたちは「自分でできることは自分でしなさい。人に甘えてはいけません」と自立を促される教育を、子供のときから受けてきたのです。
自立=成熟の証、依存=未熟の証という観念が思考回路にインプットされているはずです。
そして、完全に自分のことが手におえるようになったとき、人に何かしてあげたい気持ちになります。
実際やってあげてその人が喜んでくれると、自分で自分のことをしたとき以上の充実感があります。
自分のことだけをしているあなたから、人に喜んでもらえることができるあなたに、セルフイメージが拡大したからです。
スピリチュアルな世界では、「与えることが受けとることで、受けとることも与えること」という人間関係の法則がよく知られています。
与える→自分のセルフイメージ拡大の機会を受けとる
受けとる→相手にセルフイメージ拡大の機会を与える
という見えない意識のエネルギーの授受が成立するからです。
親しい人間関係の間で、このやりとりが通えば通うほどお互いの意識のエネルギーが交流して親密感が増し、お互いのセルフイメージを高めあって成長できるのです。
しかし問題なのは、このやりとりは「喜んで与え」「喜んで受け取る」が行われたときだけ成立するということです。
「期待」や「要求」や「コントロール」が働くと、この「親密感が増しお互いのセルフイメージを高め合う」交流のエネルギーは途絶えてしまいます。
単に、物や行為がやりとりされるだけになってしまいます。
わたしたちは無意識に「喜んで与えて、喜んで受けとる」ときだけ、お互いを高め合えるエネルギーが流れることに気づいています。
だから、「要求」したくないし、「義務」でやってもらってもうれしくないのです。
パートナー間に主導権争いが水面下で発生すると、「これくらいのこと察してくれてもいいはずなのに」とか、「こんなに苦労して頑張ったのに全く認めてくれない」という、無言の「要求」や「期待」が「与える・受けとる」行動そのものを阻み、パートナーシップを感じさせる交流がしだいになくなっていったりします。
あなたが喜んでできることがあったら、進んでやってあげましょう。
あなたが喜んでできることなら、やってもらった側も負担を感じません。
そして、あなたのセルフイメージ拡大のチャンスを与えてくれたことに密かに心のなかで感謝しましょう。
あなたがしてあげることを、相手が喜ぶかどうかを悩むのはやめておきましょう。
「与える・受けとる」の心の通い合った交流を、復活させるほうが早くパートナーのほしいものがわかるようになります。
たとえ、やってあげること(もの)がチグハグでも、人がほんとうにうれしく感じるのは、心の交流の方なのですから。
「賢者の贈り物」というお話があります。
貧しい夫婦が、なんとかパートナーのクリスマスのプレゼント費用を捻出したくて、自分の最も大切にしているものを密かに売ってしまうお話です。
妻は自分の美しい髪を売り夫の金時計に合うチェーンを買い、夫は金時計を売って髪飾りを買ってしまうのです。
飾る髪のなくなった妻に髪飾りを、つけるはずの金時計をもっていない夫にチェーンを、渡すときの心境はためらいがあったかもしれませんが、一生思い出に残るようなプレゼントですよね。
このお話が素敵なのは、相手の喜びを自分の喜びと感じられるパートナーシップが描かれているところかな、と思います。
自分の髪が形を変えて夫の宝物の金時計につけられたらどんなに素敵だろう、と妻は思ったのでしょう。
夫は自分しか使えない金時計の存在よりも、妻がおしゃれを楽しみ、妻の美しい髪をさらに引き立たせる髪飾りを見る方が二人で楽しめると思ったのでしょう。
これだけ思いやりに満ちたパートナーシップのある夫婦なら、物のやりとり以上に、心の交流に喜びを感じたことでしょうね。
しかし、書いておいてなんですがこの物語、風星座が過多の私には、わかるけどーー( ̄▽ ̄)ですね…
サプライズしようとせずに、何が欲しいかお互い聞けばいいのに…と思ってしまう(≧∀≦)
前々から思ってたけど、私は情緒が薄い…水の力が必要です(≧∀≦)笑