駅からハイキング2回目。神田駅に向かう。今日はイベント期間なので駅で地図をもらえる。徳川家康ゆかりの地を散策するというテーマだ。駅を降りると次々に地図をもらう人がいる。結構人気なのだ町歩き。一緒になってしまいそうな程だが、西口商店街を進む。レトロな商店街で食べ物屋さんが多い。まだ流石にオープンしていないが、活気がある。佐竹稲荷は不思議な事に建物と繋がっている。


                 神田駅


             神田西口商店街


                佐竹稲荷


かなり人がいるが、曲がるとオフィス街となる。御宿稲荷神社を目指すも行きすぎてしまった。家康が関東に移封されて江戸に来た際、宿泊した家に宇迦之魂命が祀られていた。これが由来となり家康が御宿したという事で御宿稲荷神社と名付けられたという。その後三河の臣下が相次いでこの近くに移住して三河町と呼ばれることとなったらしい。


              御宿稲荷神社


神田橋で曲がると6車線の広い道となる。今日は季節外れの暑さだと言われていて、日差しも強い。帽子をかぶるもビルが多いので日陰が続く。小川町で坂となり靖国通りを渡る。イチョウ並木が続くが、まだ色付いていないものが多い。日大理工学部のビルがある。その先にニコライ堂が聳えているという感じで現れる。壮観だ。



             神田橋あたり


              ニコライ堂


             駿河台あたり


淡路坂を上る。江戸時代鈴木淡路守の屋敷があった事から名付けられたとある。

聖橋を渡り、お茶の水駅を通り過ぎる。この川が城を守る役割を担ってきたのだ。医科歯科大学の建物に彫刻がある。



                聖橋から  


             医科歯科大学


湯島大聖堂があり、中に入ってみる。木々に囲まれ威厳がある。孔子の教えによる儒教に力を入れた綱吉が建てたという。昌平坂学問所があったところでもある。江戸時代の文教センターの役割を担った所だ。

神田明神がすぐにある、甘酒屋などが店を構えるている。七五三のお祝いの人も見かける。108町の総氏神様で神田、日本橋、秋葉原、大手町、丸の内、そして東京の食をささえる市場発祥地の氏神として崇拝されてきた。



             湯島大聖堂の門


              湯島大聖堂


               神田明神


清水坂下から上りとなり、三組坂上、湯島中坂上と坂のついた名前が続く。湯島天満宮に着く。458年雄略天皇の勅命により創建されたとある。随分古いものだ。学問の神様菅原道真を祀っているので受験生に人気で。徳川幕府も庇護し、幕府公認の富くじを発行し賑わったようだ。今の宝くじのようなものだろうか。今調べたら今より賭博性の強いものだったようだ。


            湯島天満宮の鳥居


              湯島天満宮


西に曲がり、少し上ると平らになり麟祥院がある。入り口前に春日局の像があり、趣のある厳かな感じの建物がある。お墓の看板もあり行ってみると、大勢の団体さんが説明を聞いている。小耳に挟むと、墓に穴があちこち開いていますが、何故でしょうと聞いている。死んでも世の中の事が見通せるようにという事だった。家光が心配だったのか、愛と執着心を感じる逸話だ。こんな立派な墓を建ててもらい幸せだ。春日通り、春日町という名も残っている。1887年この境内に哲学館が作られたことに由来する、東洋大学発祥地の碑もあった。


              春日の局像


                麟祥院


先に進むと警察所、消防署が続き、この辺りは昔もそういうものがあったのかなと想像する。

啄木ゆかりの喜乃之床旧跡という看板があって、喜乃床という理髪店の2階に2年あまり住んだ所らしい。震災、戦火にも耐えて残っていたようだが、道路拡張で壊され、今は明治村に移築されたと書いてある。よく燃えずに済んだものだが、時代の流れには抗えない。この辺りは昔からの店も残っている。真砂坂上で下り、銀杏並木がここはよく色づいている。


    

               本郷辺り 

   

         啄木ゆかりの喜乃床旧跡


              春日町辺り


変わった建物があって何かなと思うと文京シビックセンターとある。25階の展望室は無料で富士山、スカイツリー、街並みを展望できるという。

左を見ると後楽園遊園地が見える。白山通りを越え坂を上る。中央大学があり、正門辺りは木々に囲まれ寺か御屋敷に入る様な感じだ。

冨坂という坂を上って行くのだが、昔鳶が多かったことから鳶坂から富坂になったといわれている。冨坂上でまた下る。



          文京シビックホール


             後楽園遊園地


              中央大学


右に曲がると伝通院がある。家康の生母於大を葬った寺だ。墓地の北側に徳川家の千姫や徳川家ゆかりの女性の墓が多数あり、将軍家の帰依も厚く栄えたとある。太い木がそれを物語っている。さっき見てきた春日の局の麟祥院と比べると、地位の差があるにせよ壮大だ。



              伝通院の門


                伝通院


この辺りが中間点と書いてあって、休もうと思っていた所だった。思ったより時間が経っている。お昼にしようと思うが、適当な店がない。

伝通院から神田川に向かう道は、西側に安藤飛騨守の屋敷があったことから安藤坂と呼ばれ広い道が下っている。明治になって坂をゆるくしたとあって、相当な急坂だったのだろうか。

文京三中は立派な入り口があって、とても中学があるとは思えない様な感じだ。

小石川後楽園の広い敷地の塀が続く。水戸徳川家の江戸上屋敷内に作られた日本庭園。ちょうど紅葉が美しいようで、大勢の人が出入りしている。江戸時代は神田上水が敷地を通っていたそうだ。



             小石川後楽園


飯田橋を渡る。飯田橋駅は、改装したのか随分ポップだ。この辺りは店が多くちょうどお昼時間なのか人が並んでいる店も多い。人が多すぎて、入る気にならない。駅を抜けるとオフィス街で、やはり混んでいる。ケバブの店もある。日本歯科大学あたりになると少し静かになる。おしゃれなパスタ屋さんがあるので入ることにする。オリーブオイルを量り売りしているとあり、朝食べすぎたので、サラダプレートとバンを注文。ここまでサラダを食べた事がないほど山盛りのサラダをいただく。オリーブオイルをかけて。



            飯田橋から  


               飯田橋駅


               サラダバー


先に進むと、富士見小など富士にまつわるものが多いなと思っていると町名由来の看板がある。九段坂を上り切った台地は昔は大きい建物もなく、富士山がよく見えたとある。今はビルに囲まれ見える感じがしない。暁星学園、九段中と学校が続く。



          富士見一丁目名前由来


坂を下ると靖国神社がある。鳥居が大きい。有名で言うこともないが、参拝に来ている人が多い。外国の方も来ている。



               靖国神社


             靖国神社鳥居


歩道橋を渡ると田安門がある。江戸城は1457年太田資長が造ったとされる。1570年に家康の居城となった。田安門は江戸城の総構完成当時に遡る現存唯一の建物として高い価値がある。凛とした門構えは力強い。

門をくぐると日本武道館がある。コンサートとかをやっているようで、大型バスが駐車場にいっぱい止まっている。

そこは、北の丸公園に面している。江戸城の北の丸跡地に作られた森林公園だ。広い。明治以降は、旧日本軍の兵営地として使われたが、昭和天皇の還暦を記念し開園したらしい。知らなかった。花見の名所、バードウオッチングのスポットとしても有名らしい。また来てみたい。



        北の丸公園前の歩道橋から


           北の丸公園入り口


                 田安門


              日本武道館


公園を出てお堀沿いを進もうとすると、洋館が建っている。旧近衛師団司令部庁舎とある。中々おしゃれだ。

土手の上に出てみると景色がいい。千鳥ヶ淵散歩道とある。南は吹上御所で、道路に立って婦人警官なのだろうか、一人で警備している。世が世ならさっきの近衛師団だったのだろうか。

一番町で北に向かうとマンションが多い。今日通った所は23区の中心ながらマンションが多いのに驚いた。子供を乗せられる自転車が走り回り、犬を連れた人もいる。学校もある。環境が良いと言えるのかよくわからないが、落ち着いた雰囲気な所が多く歴史を感じながら暮らすのは素敵だ。坂が多いのが大変だが。

坂を上ったり下がったりすると、東郷公園がある。工事中だが、この都心に意外とオアシスの様に緑はあるのだ。



         旧近衛師団司令部庁舎 


                千鳥ヶ淵


歩いていると、ザルに野菜を並べた感じの昔ながらの八百屋さんがあったのは驚いた。コーヒーでも飲もうと思っているとケーキ屋さんらしい店があり、入ってみる。軽食も扱っている。注文しようとすると、禁煙席が分かれていませんがいいですかと聞かれるが、いいですとと答えたものの、見回してみるとサラリーマンが仕事をしたりしていて皆タバコを吸っている。えーっと言う感じだがもう遅い。そう言う方達の店なのだ。こういう店は今時貴重だ。混んでいる。ケーキは何なのだろう。ケーキとコーヒーをとりあえず美味しくいただき、早々にひきあげる。





             市ヶ谷駅辺り


市ヶ谷駅に到着。

今日の走行距離10.5キロ、所用時間4時間30分の予定だったが、4時間でほぼ予定通りだ。小石川後楽園とかを回ればその位になる。きょうは季節外れの暑さだったが、地図があるので、楽々進むことができた。東京の真ん中は案外昔のものが残っている。来週は飯田橋から行ってみようと思っている。途中で地図を持った人に会って心強い。徳川家ゆかりの地を満喫。



               飯田橋駅