ふかや花園アウトレットに行ってみようと思い、ついでに前にパンフレットをもらった児玉が近いので町歩きもしてみることにする。

塙保己一旧宅にまず向かう。秩父山地が近い。町中とは2キロ位で歩けなくはないが、アウトレットにも行くので車にする。駐車場があると書いてあるが、駐車場らしき所に草が生えていて止められないので、道路の広い所に仕方なく止める。広い道から少し入ると門と写真で見た茅葺き屋根の家があって、看板もある。ただ、入ろうとすると洗濯物が干してあって本当に入っていいのかと足を止めていると、どうぞと中年の男性が言ってくれて門をくぐる。。弟さんの方の末裔で7代目だそうで、やっぱり今も住んでいるそうだ。養蚕住居で夏は涼しく、この辺りは今は畑になっているが、桑の木だらけだったなど色んな話をしてくださる。今も住んで遺産を残してくれていることに感謝だ。





町中に記念館があるので向かうが、歩きなら線路を渡らずにいけるのだが、パンフレットの通りナビも車では線路を渡って行く感じだった。記念館に着くとテレビの前に10人位の方々がいて説明を見ている。塙保己一についてよく知らなかったのだが、江戸時代、幼い頃失明しながらも、「群書類従」の編纂など功績を挙げた人なのだ。印象に残ったのが、15才で勉学の為江戸に出る時お母さんが着物で作ってくれた巾着が今も残っている事だ。裕福ではあった様だが盲目の体で江戸に行くということは大変な事であったろう。お母さんの心配も並々ならないものがあったに違いない。隣の公民館の建物は地場産業の児玉煉瓦で出来ていて、積み方も独特で環境にも良いものを使っているそうだ、深谷辺りで煉瓦が作られていた一端が見れる。







次に出かけようとしていると、グループの方々も出るところで、同じ所に向かうようなので、後をつかせてもらう。児玉町旧配水塔は、昭和6年作られた塔型配水塔で珍しい様だ。皆さんも写真を撮っている。





多分その先は八幡神社かなと思っていると、皆さんは隣の玉蔵寺に行っている。源義家が奥州安倍氏と戦った時戦勝祈願し、平定後また立ち寄ったとされているそうだ。木も大きく立派だ。人がくぐれるような輪があって3回輪くぐりをして参拝すると書いてある。罪、汚れを取り除いてくれるというわけだ。町中を歩いていると昔、町が栄えていたんだろうという感じがする。高札場もこの一角にあり、中世の鎌倉街道が児玉で上道と上杉道の分岐点にあたり交通の要衝だった事が後でわかった。







皆さんが行っていた玉蔵寺は、児玉33霊場の4番目で、新田義貞の挙兵に児玉党が従い戦死した霊を慰める為雉岡を霊場とした後、上杉氏が築城に際しここに霊場を移したとある。徳川時代は御朱印地として六石賜っていたそうだ。門は釘を全く使わない上杉氏の時のもので飛騨の匠の作ともある。この地でも歴史の中で色々な事があったのかと、感慨深い。





次に競進社模範養室に向かう。地図が広い範囲で書いてあるので、近いはずなのだがよくわからない。後で着いてみると、神社の脇の人しか通れないような道を通れば良かったようだ。明治27年養蚕飼育法「一派温暖育」に適した養室として作られたとある。床に大きな穴を開けて暖を取った跡なども見える。かつて隆盛を誇った絹産業の一端を垣間見る。





最後は雉岡城跡だ。戦国時代初期に山内上杉氏が築城。秀吉の小田原攻めで落城し、その後徳川関東入国後は松平家清が城主となったとある。こんなところまで、秀吉や、家康の力が働いていたなんて驚きだ。今日は暑くて町中をうろうろしたりしているうちに結構体力を使って、せっかくのお城なのだが、ゆっくり見て回る気力が無くなり写真を撮っただけだったのは残念だ。また振り出しに戻り目的地アウトレットへと向かう。





アウトレットは花園という関越のインターチェンジの近くで、大きな駐車場の前に駅もある。バスも待機しているし、便も良さそうだ。ともあれ何だかぐったりしてしまい、お昼なのだがあまり食べる気がしない。でも、休みたいし、何処にしょうかと探すが、歩かないと店は見つからない。暑い中結構歩いて一周して、フードコートものぞいたりしてみたが、混んでいる店がいいかなと入った所にあったピザ屋にする。頼んでから、本当にピザなんて食べられるのかなと、失敗したかなと思っていたのだが、水をいっぱいもらって、目の前で次々とピザ生地から伸ばして作り、ピザ窯に入れるのをずっと見ているうちに落ち着いてきて美味しく頂く。本当にすごく美味しい。後で調べたらナポリの店がやっているようだ。





規模はあまり大きくなく、あっという間に回れてしまう様な感じだ。平日でちょうど良いくらいの人の数で土日は混むのだろうなと思う。コロナの時代に歩道が広く、今日は暑いが、外で休むスペースもいっぱいあって心地良い。テレビで見た子供の遊ぶスペースも遠くに見える。カフェでコーヒーを暑いので残念ながら中で飲んだのだが、ゆったり外を眺めてまた元気が出て一回りしてしまった。深谷、本庄のパンフレットをまたもらってまだまだ色んな所があるなと楽しみがわいてきた。暑かったけど、楽しい一日でした。