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会議室にボイスレコーダーをしこむ。
これによって毎回私は部門長とアホ部長の話す内容を知っている。今週は自分のことも言われていた。
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アホ部長:渡辺さんのことですけど、CMC薬事部長と品質部長と話してきたんですけど、あちらの方はどうもセコンドメントというわけにもいかなくなってきたみたいで、ヘッドカウントで1人ほしいらしいです。ただ、渡辺さんをほしいって感じではなかったですねー。
部門長:CMC薬事なんて、社内からだれかとるつもりなんてないだろう。そんなおいそれとできる仕事ではない。求めてる人材は?
アホ部長:一人前になるまでにセンスのいいひとで3年、5年くらいはかかるそうです。求めてる人物は、薬剤師であることと、製剤の知識が少しあれば理想、だそうです。
部門長:Sは?
アホ部長:彼はもう45です。仕事ができるようになる年月を考えるとできれば若めの方がいいんだと思います。
部門長:ん~、だれかいるかなあ。PM的な要素もあるんだろう?だれかうちの部でPMできる人はいないのか。。
ん~あ、I(私のこと)だ!!!いかん。Iにそんな対応したら犯罪だ。
(そうだ。私はこの部にむりやり異動させられてきた。希望しないと伝えたにもかかわらず。にもかかわらず、日々上司からパワハラをうけ、できるだけ仕事ができないようにさせられている。)
アホ部長:ん~Iさん向いてると思うんですけどね~
(なるほど。私をそれとないふりをしてCMC薬事に異動させようというアホ部長の戦略だ。)
部門長:SHは?SHは管理職になりたいって言ってたな~、だから異動したらなれなくなっちゃうか。
あほ部長:SHは異動しないですよ。彼女はうちの社風にあわないだけで、他だったら管理職なれる可能性がある。
部門長:口八丁手八丁で適当に丸め込んで行かせるという手もある(にやり)。。Hは?Hはもう管理職になれない。試験に落ちたから。もういにくいだろう。
アホ部長:あの人こそひくてあまたですよ、システムのこともわかってるし、通常業務もできる。別に彼は管理職になりたがっているわけでもないみたいですし。。
(そうだ。Hは某偏差値高国立大だからだいぶ優遇されてきたに違いない人材だ。それを思ってのアホ部長の発言だろう)
部門長:当然なりたいんじゃないか?おまえも「なんで部長になれないのか?」ってしきりに言ってたじゃないか。
アホ部長:私はそうでもないですよ。そう思ったのはわりと後の方です。
部門長:そうだったか?ところであなたのサクセッサーの人選に今入っているから。。
アホ部長:別にいいですよ~
部門長:でもここに来る人はその後のキャリアがないんだ。臨床から安菅はあるが、その逆がない。本部長からもその点をどうにかしろと言われている。
(アホ部長は、この部がそんな、他部署からはバカにされた部署だということも認識にないらしい)
(馬鹿にされるというか人気がない部署、行きたくない部署の筆頭なのだ。)
アホ部長:私、渡辺さんこっちの部を希望してるんだったら入ってもらいたいんですよね。でもヘッドカウント1を人事にネゴるための理由がなかなか。
だれか辞めませんかね~。Iが辞めてくれればいいんだけど(わからないくらい小さい声でぼやく) 辞めると思ったんだけどな私、Iは。
(やはり辞めさせる目的での嫌がらせだったのか。。。)
部門長:辞めないねー。ああいう人こそ辞めないよ。
(やめたくてもやめれないんだよ!!あんたらの私に対する扱いのおかげで!!)
(くやしずぎて思考停止状態。。私がどんな状況に置かれているかも、少なくともアホ部長の頭中にはないのだ。経験をつまなければ転職もしずらい、年齢と比較してかなりの低い年収であれば当然その点が懸念されることになる。そういった少し考えればわかるようなことも考えがおよばないのだ。
アホ部長:今さっきもSとがっつり症例の話してましたよ。
部門長:やっぱSだよ。Sはもうここにいても頭打ちだし。SはここでのD3じゃないんだよ。
(そんなこと、、実務を知らない部門長が言えることではない。おそらくSと私の上長Yが吹きこんているのだろう。。ここで上げられた人は皆Yの嫌いな人だ。 わからない。 単純に一致しているのだろう。会社の価値観とYの価値観が。 つまりYはあながち間違った行動はしていない、と会社からは判断されるのかもしれない。部門長からいい意味で話題に上がるのは、ほぼ、はえぬきの社員。中途でも学歴的にも経歴的にも見栄えのする人だけだ。それ以外は名前すら憶えていない人もいる。)
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こういう世界だ。
その夜、お酒を飲まずにはいられなく、一人飲みに、、
そこにいる客らとたわいもない話をする。
少し打ち解けると、
「どこに住んでる?」、
「家賃はいくら?」、
「会社はどこ?」
「そんな仕事してる?」
「大学は行ってる?」
「高校はどこ?」
そんなお決まりのことが聞かれる。
それで、その人のマウンティングがはじまる。。
どこの世界も同じなのだ、、きっと。
今も昔も。
うんざりだ。
この先も、こんなことに多大に影響されながら、アリの大行列の中の一匹のアリとして、荒波に運を任せながら、生まれもった宿命を受け入れつつ、コツコツ生きていかねばならないのかと思うとうんざりする。