3月に父が米寿を迎えた。
意思疎通はほぼほぼ出来ないながらも、
甘いものを見ると目を輝かす。
お誕生日のショートケーキを持っていき、
ようやくコロナのいろいろな制約も外れつつあり
父の部屋に入って、私がケーキを口に入れるまで出来るようになった。
歯もほぼほぼなくなり、苺は小さく小さく刻んで口に運ぶ。
むせることも多くなったので、レモンティにとろみをつけて頂いて
ちょこっと食べてはちょこっと飲むを繰り返す。
え?まだ食べられる?というくらい食べ進め、
8割がた食べ終わったところで、まさかの
「もうええわ」
こんなにはっきりと発語したのを聞いたのは何年ぶりだろう。
文句でも何でも意思を伝えてくれたのが本当に嬉しかった。
毎週、面会に行っては30分ほど会うのだけれど、
興味のありそうな話しや質問しても無反応。
父の大好きな父宅庭の花々を見せても無反応。
もう言葉を聞くことはないかとあきらめていたので、
私のほうがプレゼントをもらった気分だった。
と、元気に過ごしていたと思ったら、
一昨日の夕方施設から電話。
午後のおやつの時間あたりから、声をかけても目を開けない。反応しない。
血圧脈拍は正常。発熱が38度8分。
「救急車を呼んだほうがいいと思います」
急いで施設へ。同じタイミングで救急車到着。
前回と同じ病院に搬送。
その間も誰が声をかけても目を開けない。
でも救急車の枕が低すぎるのか、必死に頭を上げようとしている。
脳梗塞とかではなさそう。
3時間ほどいろいろと検査をしていただき、
発熱から短時間すぎてコロナとインフルは陰性だけれど、
腎臓が少し腫れているのと、尿が濁っていることもあり
前回と同じく尿路感染症の疑いが強いとのこと。
なんせ土曜日なので担当の先生はおられず。
月曜に説明を受けることとなった。
今日の面会では、目を開け私の顔をみて「あー」と
反応してくれたので、やっぱりおおごとにならずに済んだ様子。
熱は高かったので、しばらく抗生物質の点滴で入院となりそう。
救急搬送3回目になると、待ち時間が長いということを覚えたので
文庫本を持って行った。
集中して読んでいたら、本当にあっという間に時間が過ぎた。
そして今日の面会では、老人男性4人部屋の3人が入院中。
とても静かでいいな。と思っていたら、
父の向かいの患者さんの娘さん、男のお孫さんがいらして
まぁ大きい声で3人でしゃべる。
何も言えない父がとても可哀想だった。
よっぽど声を小さくしてください。と言おうかと思ったけれど、
もう帰るだろう。もう帰るだろう。と、思っているうちに
かれこれ40分くらい大声で話して帰っていった。
自分ちがね。比較的元気やったとしてもね。
ほかの入院患者さんも同じ症状とは限らないのよ。
早く父も良くなって、施設に戻れますように。






























