“グランピング”と聞いて、従来のキャンプと同様、てっきりテントの中に寝泊まりするものかとばかり思っていましたが、星のや 富士はその期待を見事に裏切ってくれました。
というのも、星野リゾートが提案する“グランピングリゾート”とは、
「自然の中に都会の快適空間をいかに持ち込むか?」
キャンプだけにとどまらず、ホテルライフを含めた、新しいアウトドアのリゾートスタイルなんだとか。
■単なる流行りではない!グランピングの始まりは19世紀のヨーロッパ貴族から
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グランピングという言葉を耳にするようになったのはこの数年のことかもしれませんが、そのスタイル自体は決して最近沸き起こったブームなどではない、と提唱するのは今年創刊したばかりの日本初のグランピングマガジン「Glamp!」の吉村編集長。
なんとその歴史は、19−20世紀ヨーロッパの列強が植民地を統治していった時代にまで遡ります。貴族たちが各々の赴任地に仮住まいをテントなどで築く際に、自らの宮殿と同じような空間と快適さを求めたそう。
さらに20世紀後半には、作家やデザイナー、銀幕のスターたちが、自らの都会の生活を地中海の孤島やアルプスの山奥に求めたという。
かつては限られた階級社会の人々のラグジュアリーなライフスタイルでしたが、現代になってようやく私たち庶民にも“グランピング”という形で楽しめるようになったのです。
■テントではなくキャビンに泊まるグランピング
星のや富士の客室が位置するのは、富士箱根伊豆国立公園の特別地域。
外から見ると、赤松が林立する美しい丘陵に、スコープのようなキャビンがきちんと並んでいます。
そう、グランピングと聞いて勝手に思い込んでいたテントスタイルではなく、実際に宿泊するのは、この四角いキャビンなのです。
全室ともレイクビューですが、富士山はお部屋や天候によって見えないこともあるので要注意です。
■全室河口湖を望めるレイクビューの贅沢なプライベート空間
いよいよキャビンにチェックイン。
オリジナルのキーホルダーは星のや富士のショップで購入可能です。
天気が変わりやすい山での滞在に備えて、玄関にはレインブーツや雨傘が用意されています。
星のや富士を取り囲んでいる森に溶け込むように、必要最小限に作られたというキャビン。部屋に足を踏み入れてまず目の前に広がるのは河口湖。そして白を基調としたシンプルで清潔感のある寝室。
寝心地にこだわったフカフカのベッドや、ソファ、バスルームなど、富士の景観を邪魔する事なく、ミニマムでありながらも細部にこだわり、プライベートを重視した、快適な空間です。
今回私が宿泊したのはツインタイプでしたが、暖炉付きのキャビンや、キングサイズベッド、3台ベッドを並べたキャビンもあり、オフィシャルサイトから予約すれば部屋単位での料金になるので、家族やグループなどでグランピングを楽しむのに最適です。
リビングスペースがあえてテラスに位置しているのも星のや富士ならでは。
朝食、お昼寝、読書、夜長を楽しむバーなど、時間の流れに合わせて活用できます。
清々しい丘陵の心地良さに、つい長居したくなる空間です。
そして何より、このキャビンで過ごす醍醐味といえば、日本が誇る富士山ビューイング!
静かな湖畔でぐっすりと眠りにつき、部屋に差し込む朝の光と共に目覚めて、まず目に飛び込んで来たのがこの風景。
前日はあいにくの悪天候のため、厚い雲に覆われて富士山は顔を出してくれなかったのですが、翌朝は見事にスッキリとした快晴になり、私たちの前に富士山がお目見え!想像以上に大きくてビックリ。あまりの衝撃にいっきに目が覚めました。
今までの旅人人生の中で、これほど富士山を間近に感じたことはあったでしょうか。
星のや富士は、富士山を望む絶景を約束してくれる日本でも随一のリゾートだと思います。
さらに朝食には、富士山を眺めながらテラスリビングでいただく、インルームメニューを選びました。
約束の時間になると、星のや富士特製モーニングBOXがお部屋に届きます。
お弁当箱の中には、彩り鮮やかな朝食が詰まっていて、思わず写真を撮りたくなるようなフォトジェニックなメニューが揃います。
・ジャージー牛乳のケフィアヨーグルト
・季節のフルーツを使った手作りジャム
・採れたての高原野菜を使ったサラダ
・季節のスープ
・スキレットで焼き上げたスパニッシュオムレツ
・公魚のエスカベッシュと大鱒のロースト
・ダッチオーブンブレッド
・季節のフルーツ
ガラス瓶や保温ジャーを上手に取り入れてキャンプ気分を味わえます。
爽やかな空気の中、朝陽にキラキラと輝く河口湖と富士山のパノラマを望みながら、煎れたてのコーヒーとグランピングを感じる朝ごはん。
最高に贅沢な一日のはじまりです。
次回はグランピングマスターがもてなす本格的なグランピングディナーをご紹介します→→