最後に訪れた「星野リゾート 界アルプス」のブックカフェで見つけた一冊のノート。
ここには、宿泊した人達の体験記が寄せられていました。
「父と母の金婚式のお祝いで一日だけ家族が集まって」
「結婚して50年長い人生を過ごし、娘達と共に愛しいひと時を過ごしました」
「1年に1回だけの夫婦の旅行、もう12年も続いています」
「星野リゾート、ほかにも全国にあるそう。今度は京都に行ってみたいな。」
「忘れられない78歳の誕生日になりました」
出会ったこともない、顔も名前も知らない人たちが残したメッセージなんだけど、その想いや情景が目に浮かび、なぜか目頭が熱くなりました。
日本再発見、地域再発見、記憶に残る旅をいつだって約束してくれるのが、星野リゾート。
旅行。それは、住み慣れた地、定まった地を離れ、いつもと違う空間で限られた時間を過ごすこと。
非日常の体験。
休みができたから?仕事に疲れたから?何かのお祝いで?刺激を求めて?癒しを求めて?
目的は十人十色で、同じ旅先だったとしても、誰とどんな時間を共有したかどうかで、まるで違う思い出に変わるから不思議なものです。
もちろんあてもなく行く一人旅もあるけれど、「キレイだね」「美味しいね」「楽しいね」という感動は、口にしたり誰かと共有することで何倍にも価値のあるものになります。
たとえば、ちっちゃい頃に親戚で行った小樽旅行のこと、大人になってからプレゼントした湯河原旅行のこと、おばあちゃんに会う度に「あの時はね」って今でも話してくれるから。
きっと何年経っても、ふとした瞬間に思い出してくれることでしょう。
旅先で巡り合った人や物や出来事そのものは、一期一会の特別な存在となって、いつまでも心に残り続けるものです。
だから旅が好きで、やめられないんだと思う。