映画で、というよりは成人してから、これほど号泣したのは初めてかもしれない。
今季はとにかく映画がおもしろい。

今回紹介する2つ(+1)の作品同士は何ら関連性はないけれど、どういうわけか全てタイトルに「ゼロ」が重なっていたので、“0ブーム”に肖って紹介します。





まず1作目は、百田尚樹による460万部突破のベストセラー小説「永遠の0」が待望の映画化。

実は、12月の公開日より半年くらい前に先行で拝見させていただいたのですが、その感動と興奮をいち早く皆に伝えたくて、共有したくてしかたなかったのです。

過呼吸になるかと思うほど泣いて泣いて泣きまくって、終始涙なくしては観られません。
(いつぞやの「いま、会いにいきます」もなかなかなもので、持っていたティッシュが全てなくなった記憶がありますが。)

映画好きのくせに邦画はあえて観ない方だけど、これは邦画史上に残る最高傑作なのではと思います。
劇場で見る価値は大いにあります。



現代に生きる弁護士浪人の学生が、太平洋戦争の特攻撃で亡くなった、零戦パイロットの祖父・宮部久蔵のことを調べ、かつての戦友たちを訪ねて回るうちに、宮部の真の思いに直面する、というストーリー。

特攻による死を覚悟するのは当然で、「御国のため」に死ぬことが美徳とさえされる時代に生きながらも、特攻を拒否し続けた26歳の宮部少尉は、周囲からは「臆病者」「卑怯者」と呼ばれる。
が、その行動の裏には家族や祖国への強い思いと深い愛情があり、最終的には自ら特攻に赴き、自分の妻と子を見守ることを後輩に託して死ぬ—。


祖国のために、家族のために、自分以外の誰かのために、生き抜き、死を選ぶこと。
現代を何不自由無く平穏に生きる私達は今、そんな先人たちに恥じない生き様をしているだろうか?

これは従来の単なる戦争映画ではない。
正直、平和ボケしている私のような人間には、戦争とか特攻とか、ましてや零戦のことさえピンと来ない。
が、そこには確かなメッセージがあり、同じ日本人として誰にも響くものがあるはず。

戦争を体験した世代にも、戦争を知らない若者世代にも、一人でも多くの人に観て感じてほしい。
そういえば幼い頃、孫の私に、太平洋戦争の学徒出陣に向けて訓練していた時の話を一生懸命語り継いでくれていた祖父の話も、今なら素直に耳を傾けられるような気がします。
そんな祖父にも、この作品に触れてほしいから鑑賞券を送ろうと思います。


安倍首相の靖国神社参拝のニュースと関連させた記事も、着眼点が面白いので必見です。






2作目は、『ゼロ・グラビティ
原題は、なぜかゼロがつかない「GRAVITY」
ゴールデングローブ賞4部門ノミネートの注目の傑作。

これまでSFとかアクション、サスペンス…いろんなジャンルを観て来たけれど、“宇宙”をこんなリアルに表現して、あちらの世界に吸い込まれるようにして全身で体感できたのは初めて。
ついにこんな時代が来たのか!とさえ思い、身震いしました。
私達が一生のうちで味わえる、最も近い宇宙体験なんじゃないかと思います。





主演はサンドラ・ブロック。
宇宙という無重力空間の中に、彼女の渾身の演技力、ただそれだけが光り、心打たれました。
ジョージ・クルーニーの存在感もまたいい味出しています。
登場人物はその他少数の乗組員のみ。
ラブシーンも、キスシーンも、銃撃戦も、人殺しもない。いわゆる見せ場は一切無い。
だからこそ、キャストが残す言葉一つ一つや、瞬きや呼吸の音さえ、重みを感じます。

孤独、不安、恐怖感、緊張感、絶望感…
人が極限状態の中で見出す生命力は計り知れません。
GRAVITY=地球の重力と、人生の重荷や苦悩、葛藤に打ち勝つ、女性の姿が美しい。





宇宙から私達の住む地球を見下ろした描写もまた素敵。
自分が劇場にいることさえ忘れてしまいます。
三連休を利用して、是非3D&IMAXシアターで宇宙の旅を体験してほしいです。






そして3作目は、堀江貴文氏の著作「ゼロ」
普段本を読まない私が今一番読みたい作品です。
これは次の旅行のお供になりそうです。





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