砂漠であなたとお茶を飲みたい〜ルーティンな日々から脱出 | Yukoのリズム...リズム...音は全てリズムでミュージックを奏でてる!

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十人十色。
我思うままに、徒然なるままに…クラッシックから邦楽まで音が奏でるものは何でも好き。雨音だってリズムを奏でてる…って感じで、様々な曲を中心にブログ投稿しています。


5月10日 リプトンの日。



紅茶のリプトンの創始者トーマス・リプトンの誕生日が1848年5月10日。

1887(明治20)年に日本に初めて輸入された紅茶リプトン。


リプトンなのか紅茶なのか何茶なのかわからないけれど。

Tea in The Sahara

1983年リリースのアルバムSynchroniciyに収録されています。


♪私と姉妹の死ぬ前のお願い
 私たちをクレイジーだと思うでしょう
 しかしわけは聞かないでください
 空の下でのおかしな妄想
 おわかりですね
  
 砂漠であなたとお茶を飲みたい
 砂漠であなたとお茶を飲みたい

 若者は同意した
 姉妹たちは彼の帰りを待つことになる
 何年も同じ場所で待つ

 砂漠であなたとお茶を飲みたい
 砂漠であなたとお茶を飲みたい

 空は黒くおおわれ 彼は帰ってきたのか
 砂丘に登って月に祈る
 しかし彼は帰ってこない
 姉妹たちは怒って視線を地上に向けるけれど
 手に持つカップを満たしているのは砂

 砂漠であなたとお茶を飲みたい
 砂漠であなたとお茶を飲みたい


大きなあくびをする。
アンニュイな昼下がり。
毎日毎日同じ生活。
ルーティンな毎日。
死ぬまでこれが続くのかと、ふと考えたならなんだか不安になった。
日常に不満があるわけではないけれど満足感もなく、何かが満たされていないことに気づく。

何が満たされていないのか考えていたならば、アンニュイな昼下がりが眠気を誘った。


砂漠であなたとお茶を飲みたい

目の前には、見目麗しき若者が立っている。
思わず口から出た言葉。

砂漠であなたとお茶を飲みたい

クレイジーな願いかもしれない。

砂漠であなたとお茶を飲みたい

目の前の若者は約束してくれた。 
砂漠であなたとお茶を飲む。

どこまでも砂、砂、砂のサハラ砂漠。
視界には平坦な砂地がうつるのみ。
四方八方全てが同じ景色。
砂、砂、砂。

サハラ砂漠で若者が現れるのを心待ちにした。
カップを用意して心待ちにした。
今か、今か、今現れるかと。
何年経ったのだろう。
何年か経ったはずなのに、四方八方の景色は変わらず砂、砂、砂が広がるのみ。

砂漠で唯一変化する、形を変えて変化する月に祈ったりもしたが、若者は現れず。
手に持つカップを満たしているのはお茶ではなく紅茶の砂。

若者を恨んだ。
何年も四方八方同じ景色が広がるサハラ砂漠で待ち続けたのに、とうとう現れなかった若者を恨んだ。


目が覚める。
夢をみていた。

砂漠であなたとお茶を飲みたい。

ルーティンな毎日に変化がほしかった。
砂漠であなたとお茶を飲む。
それをルーティンな毎日の変化にしたいと、しようと願った。
砂漠で若者を待ち続ける。 
何年も待ち続ける。 
しかし若者は現れなかった。

四方八方全てが同じ景色の砂漠、同じ景色の中で何年も待ち続ける、全てが変化のないルーティンな世界。


現実においても夢の中においても全てが変化のないルーティンな世界である自分の境遇にハッとし、目覚めたばかりのもやんとした頭が、急に働き出す。

自分はルーティンな世界で生きている。
そのルーティンな世界は、自分自身でつくりあげてしまっているのではないか。

砂漠であなたとお茶を飲みたい

変化がほしくてそう願ったけれど、それは他人に依存しているだけ。
他人が自分を変えてくれるのを期待し、ただただ待ち続けているだけ。
待ち続けることすらルーティンな行為。
なぜ若者があらわれなかったのかなんてどうでもいいこと。
若者を恨むことも筋違い。
若者に、人に依存していたのでは何も変わらない、ルーティンでしかない。
自分で動き出さなければ。
いつのまにか自分の心にできてしまった砂漠から、自分自身で脱出しなければ。



自分自身で行動しなければ。
依存して待ち続けているだけの行為自体がルーティンでしかない。
不満があるわけではないけれど、満たされない何かを満たすのは自分自身。
人に依存していたのではいつまでも満たされない。
待ち続けているだけではいつまでも満たされない。

月に祈っている夢の光景が頭によみがえる。
唯一変化していた月のみが頭によみがえる。

大丈夫。
夢の中で月は変化していた。
自分も、自分自身で変化するんだ。
ルーティンではなくなるんだ。
満たされるんだ。
頭に夢の中の満月が浮かぶ。



さあ、ルーティンな毎日の日課をまずは片づけてしまおうとカップに紅茶を注ぐ。

カップの中が砂で満たされていないことを確認しながら、口にカップを運ぶ。

カップに入った紅茶は、ルーティンな夢の中で唯一変化していた満月のように、自分に希望を与えてくれているかのようだった。