ミシン持ってる?
息子が1〜2歳時、私の服を縫い直してコートなどにして着せたりしていた。リニューアルされた息子の服を見た母親が、手縫いじゃ大変でしょとミシンをくれた。
その後息子はどんどん成長し、私の服の縫い直しなど着せられなくなり、ミシンを使うことはなかった。
息子が小学校2年生。
夜中に寝ていたと思ったら、急に目覚めて一言。
「明日、学校に雑巾持っていかなくちゃ」
布団に入っていた私。
「どーして早く言わないの💢」
飛び起きて息子の古くなった下着のシャツを切り、押し入れからミシンを出し、夜中に雑巾を縫う私。
こんな感じに雑巾を縫い上げ、朝息子に持たせた。
「先生、母ちゃんのことほめてたよ!」と帰宅した息子。
「はあ⁈ なんで?」
「母ちゃんが縫った雑巾、先生が、これがほんとの雑巾だって!みんなに見せてたよ!みんなすごい!って母ちゃんの雑巾見てたよ!」
「はあ⁈ ほんとの雑巾って、嘘の雑巾なんかあるの?」
「みんな古くなったタオルそのまま持ってきたりしてるの。縫った雑巾持ってくる人なんかいないの」
私、普通に雑巾縫っただけ。
息子の古シャツ使って。
特にほめられるようなことはしていない。
そんな私は息子に一言。
「母ちゃんがすごいんじゃなくて、ミシンがすごいんだ!」
母親にもらったミシン、私はもらったっきり使わずに押し入れにしまいっぱなしだった。
そんなミシンが夜中に雑巾縫うために活躍して、先生にほめられる結果となった。
後にも先にも私があのミシンを使ったのは、あの夜中の雑巾の時一度だけ。
たった一度活躍し、数年前にあのミシンはリサイクルショップへ。
「一度っきりの活躍だったけれど、先生にほめられ、息子のクラスメイトにすごいって言われて良かったなぁ。ミシン、おまえすごいよ!」
私がすごいんじゃない。
ミシンがすごいんだ!
私は普通に雑巾縫っただけ!

