世界観episode67~新しい職場での悲喜こもごも(HSP社会人中編①)

 

 

 

  前回は

  職場になじめず

  留学を試みた私が

  人事異動を機に

  今いる場所で

  頑張ってみようと

  決めたことをお話ししました。

 

 

   世界観episode66~人事異動と分岐点と決意(HSP社会人前編⑪)

  

 

  今回は、

  新しい職場でのことを

  お話しします。

 

  新しく異動した職場には、

  私は4年いました。

  

  その職場では、

  たまたま私の所属する係では、

  係員がみんなで

  同じ業務を行っていました。

  これは新鮮な体験でした。

  以前の職場は、

  担当制で

  全員が同じ仕事を

  していなかったからです。

  

  以前の職場では、

  基本毎年違う仕事を

  担当していました。

  もちろん、

  5年間いたので、

  再び同じ仕事を担当はしましたが。

 

 

  新しい職場は、

  静かな環境でした。

  

  男性が多かったため、

  声が全般的に低かったので

  音に敏感な

  私にとっては

  とても助かりました。

 

  どうしても、

  女性の声は男性に比べると高く、

  人によっては

  話し方自体が賑やかなので、

  女性の比率が多い職場は

  私にとっては

  疲れるのです。

 

 

  また、

  全体的に圧が強く

  言葉遣いがきつい人が

  少ないないことも

  助かりました。 


    

  そして、

  直属の上司や

  同僚にも恵まれ、

  仕事自体がきつくても楽しく、

  やりがいを感じました。

 

  何よりこの職場を私が

  今でも懐かしく思うのは、

  職場に自信と、

  自分たちの仕事への

  気概が満ちていたからです。

  

  そのようなところで

  一員として働くのは、

  とてもわくわくする経験でした。

  

 

  過ごしやすい

  職場ではありましたが、 

  私が若く、

  ぱっと見おだやかで

  反論しなさそうということで、

  マウントを取る方は

  残念ながら

  やはりいました。

 

  その方に私が困っていると、

  そっと助け船を出してくれる

  方々がいてくれたおかげで、

  前の職場のように

  困り切ることは

  ありませんでした。

 

  このときの上司は、

  直属の係長、

  隣の係の係長、

  そして課長という、

  上司全員に恵まれました。

 

  その人達は、

  部下を信頼し、

  大切に扱い、

  全体を俯瞰して

  状況に応じて指示を出す、  

  監視型ではない方々でした。

  このタイプの上司と

  私は相性がよく、

  安心して気持ちよく

  働くことができました。

 

  同僚にも恵まれました。

  仕事の進め方等、

  色々学ぶべきところが

  多いだけでなく、

  ユーモアに富んでいました。

 

  

  安心して働ける環境は、

  私に自信を回復させ、

  力とやる気を与えてくれました。

 

  そして、

  上司も同僚も

  私を尊重し、

  信頼してくれていました。

 

  何より私への信頼は、  

  私に力を与えてくれました。

 

  そして、

  その人達への信頼を

  裏切りたくないし、

  役に立ちたいと強く思い、

  頑張りました。

 

  上司も同僚も

  業務上必要な

  指摘や注意はします。

 

  ただ、 

  注意にしても、

  私をよりよく育てようと

  思っていることが

  伝わってくるので、

  多少のきつい言い方は

  気になりませんでした。

  

  もちろん、

  できない事実については、

  落ち込むし、  

  どうしてできないのかと

  自己嫌悪は覚えましたが...。

 

 

  落ち込むことはあっても、

  楽しく充実した

  2年間をおくりました。

 

 

  そんな恵まれた職場でしたが、

  人事異動があり、

  風向きが変わりました。

  

 

  3年目あたりから

  少し仕事量が増えてきて、

  4年目の頃には、

  頑張らなきゃと思って

  無理をして頑張ることが

  増えていったのです。  

 

  締め切りに

  間に合わせるために、  

  点滴を打ちながら

  仕事にいったことは

  何度もありました。

 

  へとへとで、

  体力的には

  限界かなと思うときも、

  気力とプライドで

  乗り切りました。


  

  つらい状況の一つに、

  以前かばってくれていた方が

  同じ係から異動しました。

  このため、

  マウントを取ってくる人との

  防波堤がなくなり、

  私の自己肯定感は

  次第に下がっていきました。

  

  HSS型HSPは、

  繊細で穏やかであるため

  反論や抵抗、

  口での防戦が苦手です。

 

  このため、

  残念なことに

  マウントを取りたい人の

  格好の餌食となることが

  たびたびあります。

 

 

  自己肯定感が下がった中、

  長時間

  逃げ場がない

  閉ざされた環境で働くのは、

  かなりつらいものでした。

  

  また、

  同じ仕事なので

  4年目になると、

  次第に飽きがきます。

  これも

  つらさを増す要因の一つでした。

 

  とうとう4年目の夏、

  私は、

  もうこれ以上

  この職場で働くのは 

  精神的にも

  体力的にも

  無理だなと悟りました。

 

  そして、

  異動希望を出し、

  4年感働いた職場を

  去りました。


 

  この4年間は、

  苦しいこと、

  嫌なこと、

  腹立たしいことも

  ありましたが、   

 

  今でもこの職場で

  出会った上司や先輩達と

  過ごした日々を思い出すと、

  温かい気持になります。

 

  

  私の中で
  アメリカに留学していたら

  できない経験だったので、

  アメリカに行かなかったことを

  後悔しなくて済む

  貴重な思い出なのです。

 

  そして、

  公務員として

  全力で働けてよかった、

  と誇りを持って言える

  貴重な時間の一つでもあります。

 

  HSS型HSPは、

  飽き性であるため

  同じ職務や、

  ルーチンワーク、

  裁量権が無い仕事が苦手で、

  転職を繰り返す傾向が

  あるそうです。

 

 

  前回までいた職場では、

  ある意味、

  毎年転職していたようなので、

  仕事に飽きる暇が

  ありませんでした。

  

  ですが、

  新しい職場では、

  裁量権や自分流の工夫を

  追加するのが難しい職務に

  従事していたため、

  4年間やることが同じなのは、

  私にとり、

  やはり苦痛でした。

 

  時間が経ってなれてくると

  やはり飽きがきて、

  もっと

  新しいことを学びたい、

  経験したいという思いが強まり、

  息苦しくなるのです。

 

  

  今にして思えば、  

  私は配属先の意向調査のときには、

  静かな環境を希望しつつも、

  いつも、

  新しい経験を積むことを

  重視していました。

  それは

  HSS型HSPの特性に

  起因するものだったのです。

 

  この飽き性のおかげで、

  私は、

  25年超の公務員人生の中、

  常に新しいことに挑戦し、

  学び習得し、

  自分の能力の研鑽に励み、

  業務改善や提案をすることに

  邁進しました。

 

  私はこのことに、

  誇りを持っています。

 

   

  明日は、  

  次の職場で

  新しい業務を担当し、

  尊敬できる上司の下で

  働いたときのことを

  お話しします。

 

 

 

 

 

 

   に続きます。