世界観episode36~大学1年生・入学式の衝撃(HSP大学生前期編①)

 

 

 

 

 

  前回は、

  高校を卒業した後

  他県の大学に行くための

  入学の準備をしたことを

  お話ししました。

 

   世界観episode35~高校3年生・大学の入学準備(HSP高校番外編⑤)

  

 

  今回から、

  大学生編前編として

  大学1年生から20歳までの

  できごとをお話します。

  

 

  私は関西にある私立大学に

  通いました。

  私立大学なので大所帯です。

  法学部でも900人、

  経済学部でも900人とか、

  確かそれくらい人がいたと思います。

 

  私は文学部の

  英文学科に通ったのですが、

  英文学部も確か300人くらい

  学生がいました。

 

  私は本当は、

  中国語を勉強したかったのですが、

  外語大学には落ちたのと、

  第二志望のこの大学には

  中国語学科が無かったので、

  当時好きだった英語を勉強しようと、

  英文学科に行くことにしたのです。

  

   

  私が受験した当時は、

  英文学科の偏差値が高かったから

  というのも理由の一つではありました。

  

  中学校編・高校生編で

  お話ししたように、

  私は学歴重視の環境で育ったので、

  姉と比べられたときに、

  落ち込まなくて済むようにするのが、

  当時の私にとっては、

  自分の存在がかかった

  至上命題でした。

 

  「○○さんのところの

   上のお嬢さんは優秀なのに、

   下のお嬢さんは....、ねぇ。」と

 

  親戚や近所の人、両親の知り合いに

  言われたり思われたりすることが、

  耐えがたかったからです。

  

  そして、

  やはり世の中一般的に

  国立大学に通う子

  イコール賢い子。

  私立大学に通う子

  イコール国立大学に落ちた子で、

  そこまで賢くないという風潮が

  ありました。

  (早稲田・慶應等の

   有名難関私大を除きますが)

 

  また、

  高校の同級生の間でも、

  何となく、

  私立は3教科だけ勉強すればよい。

  国公立は5教科勉強しないといけない。

  だから

  厳しい5教科勉強した

  国公立大学に行く方が偉いという

  風潮がありました。

 

  こういったことから、

  姉は国公立大学に通い、

  両親も共に国公立大学卒

  の環境で育った私にとり、

  本命の国公立大学に落ちたのは、

  やはりかなり

  つらいところでした。

 

  このため、

  偏差値でいえば、

  上の方にある大学に通うことに

  なっても、

  嬉しさとほっとする気持ちの一方で、

  どことなく負け犬気分を

  感じ続けていました。

 

  そんな中で、

  入学式を迎えました。

  入学式は4月1日でした。

  

  入学式の当日、

  母と2人で

  入学式の出席するため

  地元から出発しました。

 

  私は、

  この日のために

  姉が選んでくれた

  ベージュのスーツと、

  首元にフリルのついた

  華やかなブラウスを着て

  大学に向かいました。

 

  顔には、

  姉が選んでくれた

  ファンデーションと

  口紅とで人生初の 

  ちゃんとしたお化粧をしました。

 

  どことなく

  気分が晴れやかになりきれない中

  大学の校門をくぐった瞬間、

  私は衝撃を受けました。

 

  今まで見たことがない

  自由な光景が

  広がっていたからです。

 

  大学の正門の前から

  図書館に至る道の左右に

  芝生が広がっていたのです。

 

  そして、

  そこでは、

  寝そべりくつろぎ

  歓談する学生や、

  読書する学生がいました。

  

  それまでは、

  芝生に入ると怒られたので、

  芝生でくつろぐ学生がいること

  自体に驚きました。

 

  加えて、

  学生の容姿も、

  髪の毛を金髪にしている学生、

  サングラスをかけている学生。

  髪を肩ぐらいまで伸ばしている

  男子学生。

  ネイティブのように見事な

  巻き舌英語で会話する学生。

 

 

  今まで見たこともなかった

  自由な人々の姿に驚きました。


 

  この自由な雰囲気ですが、

  私大だからというより、

  私の通った大学が、

  帰国子女の内部進学生が多く通う

  学校だったことも

  大きな要因だったと思います。

 

 

  そして、

  当時はまだ景気も良く、

  世の中全般が明るかったことも

  大きな要因だったと思います。

 

  女子大生の

  ファッションも、

  華やか系のプリティコンサバという

  系統のものが流行っていました。

 

  頑張って盛っているけど、

  清楚なお嬢様風で、

  赤文字系のCamCam、JJ、ViVi

  が流行っていました。

 

  白いフリルの襟のブラウスに

  シャネルの

  カメリアもどきのブローチ

  足にはフェラガモのヴァラを意識した

  リボンパンプスという、

  キラキラした女子大生が大勢いました。

 

  現在の抜け重視で、

  ブランド物で全身を固めるのは

  頑張りすぎで

  NGというスタイルからは

  ほど遠い頑張りと豪華さです。

  

  

  月9でキムタクのドラマや、

  福山雅治が出演する

  恋愛ドラマが人気があった時代だと

  いうのも、

  当時の大学生が今と異なり、

  浮かれて華やいでいた

  理由だと思います。

 

  そして、学生達は、

  真面目で校則を守り、

  きちっとした服装とは、

  全く縁がない装いだけれど、

  みんな自由で、

  卑屈さがなく、

  自信に溢れているように

  思えたからです。

 

 

  スタンダードを知った上で、

  あえて崩してみる、

  崩す楽しみを知る人たちというと、

  わかりやすいかもしれません。 

 

 

  男子学生が

  長髪なんてとんでもない、

  サングラスや

  金髪なんて不良のすること、

  Tシャツを身につけず、

  素肌に直接サロペットの

  男子学生なんて破廉恥なという

  私の思い込みが、

  いかにちっぽけで狭量な

  ものだったか思い知りました。

 

  それまでの私が、

  上部だけで人を判断し、

  枠外から外れているというだけで、

  その人の人格までも

  否定していたことに

  気づいたのです。

  

  私は全く

  人の本質を

  見ようとしていなかったのです。

  

  ものすごい衝撃でした。

  

  そして、

  自分の頭で考えることを

  重視した校風であることを

  後から知り、

  それもまた衝撃でした。

 

  母からは

  よく自分の頭で考えるように

  言われていましたが、

  規範に守られて

  自分で考えていると思っていたけれど、

  実は既成概念にとらわれて、

  レールの上をぼんやり歩いてきたことに

  気づいたことが衝撃だったのです。

 

 

  あまりにも衝撃的でしたが、

  刺激的で、

  私は楽しくて楽しくて

  わくわくしてたまりませんでした。

 

  自分が今までいた世界とは

  全く違う世界に  

  一瞬にして魅了されました。

 

 

  その様子を見た母は、

  安心したそうです。

  

  それまでの私は、

  地味な大人しい生活だったので

  華やかな私大になじめるか

  母はとても心配したようです。

 

 

  HSS型HSPの特性に、

  刺激が大好きというものがあります。

  このとき、

  私が浮かれていたのは、

  まさにこの特性によるものでした。

 

  そして、HSS型HSPの特性には、

  がっちりと管理されるのが苦手

  というのがあります。

  

  そのことも、

  帰国子女が多く、

  何となく

  自己主張をすることが是であり、

  過剰な校則による

  束縛を是としない

  空気の漂う大学に

  私が魅了された理由だと思います。

  

 

 

  明日は、 

  人生で初めて

  自分の性質を遠慮無く

  見せることができた

  友人との出会いについて

  お話しします。

  

 

  

  

 

 

 

  

   に続きます。