昨日はサントリーホールへ

そして、今晩は紀尾井ホールへ

ダニール…トリフォノフのリサイタルを

聴きに行ってきました。


まだ帰り途気づき



いやーすごいです!

すざましいというか、

人間てこんなに集中が続くの?

という演奏✨✨

美の追求者、音そのものの展覧会の様な

演奏でした。



見た目も修行僧みたいになっていて、

(初来日の頃は可愛い青年だったのに)

来日の度に聴いていますが、

益々パワーアップして、

エンターテイメント性は無いです。



聴く者にも集中力を要求されます。

昨日は休憩まで1時間半位。

ラモーの組曲、何とも美しい弱音で始まり、

ソフトペダルも多用してました。

これだけで既に40分超え。


普通はここで休憩ですが、


この後、モーツァルトのソナタに

メンデルスゾーンの通称厳バリ‼️弾いての休憩



の後の

ベートーヴェン「ハンマークラヴィーア」ソナタ。

ベートーヴェンの4楽章制の最後のソナタ。

長大で重厚で、多分ベートーヴェンのソナタの中で、1番の難曲。




普段あまりに長く、

3楽章の途中でつい眠気が物申すのこの曲

ですが、トリフォノフは寝かしてくれません!


そして、4楽章の難解なフーガを、

すごい迫力で一気にに駆け下り登り、

聴く人にもあたかも弾いた様な(弾けないけど)

疲労感?

達成感?を残してくれました。


今まで聴いたどのハンマークラヴィーアソナタとも違いました。同じ曲に聞こえないくらい!

ダイナミックレンジが半端ないです!



いやはや、凄い!すざまじい命を削る様な

演奏で、楽しいかといわれれば楽しくはない!

ベートーベンの無骨さは全く無いけど、

精神はベートーベンなのかも?

と思わせられる何かがあります。






アンコールは

ジャズ風な超高速のかっこいい曲や

スクリャービンのソナタの緩徐楽章、

モンポウのショパンのプレリュードの

モチーフの変奏曲、



やっとホッとして、楽しめました。

終わったら22時近く。






そして、今日の現代曲ばかりのリサイタル、

予習無しで行ったので、唯一ベルクのソナタop.1

だけが知ってる曲。



今日は最初から最後まで

譜めくりスト付きました。


休憩まで一度も席を立たず、1時間10分

譜めくりストも、大変だったと思います。

現代曲ですから。お疲れ様でした。



前半も後半も楽譜を次々自分でだしては

弾き出す❗️

ずっーと座りっぱなし❗️

現代曲の同音連打の曲も、多彩な音色で

聴かせてくれました。

で、時々曲の合間に、腕肩を後方へ動かしてましたが、可動域が広いのか?腕が長いからか?

随分後ろまで行くなと思って見てました❗️



彼を見ていると、ほんとに背中から、肩甲骨から指まで一体となってピアノを弾いているのがわかります。




そして、

きょうのアンコールは…?


なんと、

ジョン・ケージの有名な、、、




最初は祈ってるのかと思いました!

1分を過ぎた頃から、

「もしかして、ケージの??」

と思い出し、。

 


でも4分33秒って長いです!

お隣の方の息遣いが聴こえました。

トリフォノフは終始下を向いて微動だに

しませんでした。



後方の席の外国人の方(であろう)が

英語で「、、、、ダニー」と叫んで

沈黙が破られ、トリフォノフも立ち上がり、

今日はこれでおしまい!




トリフォノフ、全てにおいて規格外、

並外れたテクニック、並外れた集中力、

並外れた美し過ぎるピアニッシモと

フォルテッシモ、

そして、体力も、、、



長大なプログラムを弾いた翌日、

全く違う現代曲だけのプログラムを弾く!


桁外れですね!


日本ではあと、大阪公演があるのみだそうです。


昨日のサントリーホールには

NHKが何台もカメラ設置してた様なので

後日、録画は見られるとは思います。




四谷の夜桜も、見納め🌸